2024年1月26日、総務省から公開された「2020年基準 消費者物価指数全国 2024年(令和6年)1月分」によれば、生鮮食品・エネルギーを除く総合指数は前年同月比で3.1%の上昇。
前月比からは下落したものの物価高は依然として続いており、家計へ大きく影響を与えています。
こうした物価高の状況は、高年収・高所得の人々、たとえば年収1000万円以上であれば「老後資金」の計画を不安に思ったり、取り崩したりする心配がないのでしょうか。
実は「年収が多い」といえども、貯金や金融資産までもが多いとは限りません。「高所得貧乏」という言葉があるように、年収が高いにもかかわらず貯金の少ない人がいることも事実です。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、30歳代・二人以上世帯の貯蓄額、後半では20歳代~70歳代「貯蓄ゼロ」世帯割合をチェックしていきましょう。
1. 【30歳代・二人以上世帯】 貯蓄ゼロ(非保有)は何パーセントか
30歳代・二人以上世帯で「貯蓄ゼロ(非保有)」の人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、30歳代・単身世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【30歳代・二人以上世帯】貯蓄ゼロ(非保有)の割合
- 23.9%
1.2 【30歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:526万円
- 中央値:200万円
貯蓄ゼロ(非保有)でみると約2割となりました。
また、貯蓄額「平均値」とより実態に近しい「中央値」との開きから、二極化している現況が垣間見えます。