投資信託協会が2023年12月19日に発表した資料によると、新NISAの成長投資枠で投資できる対象商品は2092本となりました。
新NISAのスタートに合わせ始めてみようと検討している人も多いでしょう。
ただし、中年層である40歳代で貯蓄がある場合、新NISAをするとリスクが高いと考えている人もいるのではないでしょうか。
今回は、40歳代の貯蓄がある人向けに、NISAを始めるべきなのかについて解説します。
1. 新NISAについて
NISAは、投資で得られる運用益(売却益や配当)が非課税になる制度です。
2024年から新たに制度が拡充されました。
新たに拡充されたポイントは、以下の3点です。
- 制度が恒久化
- 年間投資枠の拡大
- 非課税保有期間が無期限化
これまでNISAは限定的な制度でしたが、恒久化したことで制度が今後も維持されることになりました。
さらに、非課税保有期間が無期限化となります。
そのため、投資で得られる利益に対して課税されることなく長期的に資産運用ができます。
最後に、新NISAは年間で投資できる枠がこれまでの制度より拡大した点も変更点です。
これまでのNISAは、一般NISAで年間120万円、つみたてNISAで年間40万円で、どちらかの枠しか使えません。
しかし、新NISAはつみたて投資枠が120万円、成長投資枠で240万円となっています。
新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠をどちらも活用できるので、年間で最大360万円の投資枠を利用できます。
では、40歳代や50歳代が将来の資産形成を目的に、これからNISAを始めても遅くないのか確認しましょう。
2. 48歳でNISAを始めるのは遅い?
48歳で独身の人が新NISAを始めたほうが良い理由と、実際にシミュレーションをした結果をそれぞれ確認しましょう。
2.1 40歳代でも新NISAを始めるべき理由
結論としては、新NISAは48歳で始めても遅くないといえます。
その理由としては、次の2点があります。
- 非課税保有期間が無期限化
- 定年退職までの期間が10年以上
まず、新NISAでは非課税保有期間が無期限化したので、自分が投資している資産を運用し続けることができます。
定年までの期間は収入から余剰資金から積立投資を行い、退職後はそれまで積み立てた資産を長期で保有し続けられると、リスクが軽減できる期待が高まる可能性が高いです。
また、年間投資枠の上限はつみたて投資枠と成長投資枠あわせて360万円で、非課税投資枠の上限は1800万円です。
そのため、最短で5年あれば投資枠をすべて使えます。
資産運用に回す余力があれば、より早く非課税の枠を使い切れるので、48歳でも積極的に新NISAを始めると良いでしょう。
では、実際に資産運用をした場合の運用成果がどうなるのかシミュレーションしてみましょう。
2.2 資産運用の成果をシミュレーション
金融庁が公開している資産運用シミュレーションをもとに、積立金額がどのくらいになるのか紹介していきます。
月5万円を年率4%で15年積み立てた場合、運用収益は330万5000円になります。
次に、10万円を年率4%で15年間積み立てた場合の運用収益は、660万9000円になります。
つみたて投資枠の年間投資枠は120万円なので、48歳から毎月10万円を積み立てたら15年間で1800万円になります。
63歳で投資枠を使い切る計算になるので、余力があるならベンチマークにしてみると良いでしょう。
では、40歳代や50歳代からNISAを始める人向けに、注意しておきたいポイントを確認します。
3. 40~50歳代でNISAをするなら注意したいポイント
資産運用において注意しておきたいポイントは、投資する資産を分散させる「分散投資」と「手数料の低さ」が重要になります。
それぞれのポイントについて解説しましょう。
3.1 分散投資
1つの投資先で運用をしていると、市場や為替の変動や急落に大きく影響してしまう可能性があります。
複数の資産に投資先を分けておくと、一部の資産価値が下落しても、他の資産価値が上昇していれば、トータルで資産が目減りするリスクを抑えられます。
あくまでも投資先をどうするかは個人の判断によりますが、初めて資産運用をする人であれば、資産だけでなく地域も分散して投資できるものを選ぶと良いでしょう。
3.2 手数料の低さ
手数料の低さを確認することも大切です。
投資信託であれば、自分が支払った資金の一部が「信託報酬」として支払われます。
つまり、信託報酬はコストになるので、運用には回りません。
そのため、手数料が低い商品を選んでください。
4. NISAは40歳代や50歳代からでも始めるべき
NISAは、投資した資産を長期で保有できるので、40歳代から50歳代でスタートしても、たとえば70歳代や80歳代の資産形成に役立ちます。
将来のインフレリスクを考えると、金利が低い預金だけに頼らずに、お金が働いてお金を増やす仕組みを構築すると良いでしょう。
分散投資や手数料といった、基本的な資産運用で気を付けておきたいポイントを踏まえて、将来の資産に活用してください。
参考資料
川辺 拓也