3. 年収400万円会社員が老後に受け取る年金の手取り合計はいくらか
年収400万円の会社員が老後に受け取る年金が年間180万円であることを確認しましたが、年金にも社会保険料や税金がかかります。
そのため、実際にもらえる手取りは年間180万円よりも少ないです。以下の条件で額面180万円の年金の手取りをシミュレーションしてみましょう。
- 東京都練馬区在住の独身70歳
- 65歳から年金受給を開始
- 収入は年金のみ
- 基礎控除・社会保険料控除・公的年金所得控除のみを適用
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
3.1 額面年金が年間180万円の人の税金と社会保険料
- 所得税：3000円
（180万円ー110万円（公的年金所得控除）ー48万円（基礎控除）ー17万833円（社会保険料控除））×5.105%（所得税率） - 住民税：1万2000円
（180万円ー110万円（公的年金所得控除）ー43万円（基礎控除）ー17万833円（社会保険料控除））×10%（住民税率）ー2500円（調整控除額）＋5000円（均等割額） - 国民健康保険料：8万6000円
- 介護保険料：8万5000円
- 手取り：161万4000円
180万円ー3000円（所得税）ー1万2000円（住民税）ー8万6000円（国民健康保険料）ー8万5000円（介護保険料）
手取りは161万4000円で、社会保険料と税金は合計18万6000円かかります。
そのため、例えば90歳到達時点で死亡した場合、合計で受け取れる年金額は4035万円です。また、80歳到達時点で死亡した場合は、合計で2421万円の年金を受け取れます。
現役時代に支払う合計年金保険料は1647万円のため、いずれにせよ支払った年金保険料よりも
高額な年金を受給可能です。
ただし、寿命が何歳かは事前にわかりません。年金の受取を開始してすぐに亡くなってしまう人もいるでしょう。そのため、年金がお得な制度か損な制度かを一概に言い切ることはできません。
