4. 65歳以降も働く人の割合は?
最後に、シニアの労働事情も見ておきます。
内閣府「令和5年版高齢社会白書」によると、シニアの就業率は下記のとおり年々上昇しています。
60~64歳までの就業率は73%、65歳~69歳までの就業率は50.8%です。
70歳以上になるとやや就業率は低くなるものの、それでも約34%と多くのシニアが働いています。
長く働けば生活費の足しになったり、貯蓄ができたりという面だけでなく、生活にメリハリができる、社会との繋がりができるなどのメリットもあるでしょう。
しかしいつまで働けるかはわからないので、仕事以外の備えも重要です。
5. 仕事による収入以外の老後対策も
今回は現役シニア世代の懐事情をみてきました。
今後の物価上昇のようすや年金額の引き下げを考慮すると貯蓄の重要性は増していくでしょう。
公的年金だけで生活していける世帯は多くないと考えられます。
現役世代にしっかり準備をしておかないと、65歳には仕事を辞めたいと思っても、思い描いたセカンドライフにはならない可能性も出てきます。
仕事による収入や、預貯金にあわせて資産運用を用いた「お金に働いてもらう」発想も大切です。
老後の生活費や年金額を確認したら、それにあわせたキャリアプランや自分にあった資産運用を検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」
- 内閣府「令和5年版高齢社会白書」
- 国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
川村 哲之