2. 30歳で公務員に転職した場合は退職金をいくら受け取れる?

30歳で転職し、勤続年数30年で定年を迎えた場合を考えてみます。「退職手当の支給状況」から、勤続年数別の平均支給額を見てみましょう。

上記の表を見ると、勤続年数30~34年の場合、常勤職員は平均1991万7000円、行政職俸給表(一)適用者は平均2037万円の退職金が支給されています。常勤職員と行政職俸給表(一)適用者で若干の差はあるものの、大きな開きはありません。

30歳で国家公務員に転職しても2000万円前後の退職金を受け取れる可能性はありますが、将来的には支給額が減少している可能性も否定できません。

なお、国家公務員の定年は段階的に65歳まで引き上げられる予定で、それに伴い退職金の支給時期も後ろ倒しになります。

定年延長によって生涯賃金の増加が見込まれるため、退職金以外の側面にも目を向けることが大切です。

3. 副業や資産運用などでカバーも

ここまで解説したように、30歳で国家公務員に転職する場合でも、退職金が2000万円を超える可能性はあります。転職によって、退職金を含めた生涯賃金の増加が期待できるかもしれません。

しかし、生涯賃金を考慮する際は、退職金だけではなく、様々な側面からの検討が必要です。

現在の勤務先よりも待遇がよい企業への転職でも実現できる可能性がありますし、資産運用や副業などでカバーできる可能性もあります。

現在の年齢や家族構成などからライフプランを考え、自分に合った方法を検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

加藤 聖人