企業の規模や財務状況、経営方針などにより、退職金制度が設けられていないケースもあります。

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査の概況」によると、企業規模別の退職金制度の有無は以下のようになっています。

【退職給付制度がある企業】

  • 1000人以上:90.1%
  • 300~999人:88.8%
  • 100~299人:84.7%
  • 30~99人:70.1%

業種によっても割合に差があり、コロナ禍の影響を大きく受けた「宿泊業・飲食サービス業」では42.2%(2018年比ー17.5%)となっています。

退職金が期待できない企業にお勤めの方の中には、転職を検討している方もいるでしょう。

今回は、30歳で公務員に転職した場合、2000万円以上の退職金を受け取れるのかどうかを見ていきます。

なお、公務員は「国家公務員」と「地方公務員」に大別され、地方公務員は勤務地などによって給与や退職金が異なるため、今回は国家公務員の退職金に焦点を当てて紹介します。

1. 国家公務員の退職金はどのくらい?

2023年12月に開示された、内閣官房内閣人事局の「退職手当の支給状況」によると、国家公務員の退職手当の平均支給額は以下の通りです。