2018年1月29日、富士電機は2018年3月期Q3累計(4-12月期)決算を発表した。
9か月累計実績は売上高が対前年同期比+8%増、営業利益が前年同期比+109%増、親会社株主に帰属する四半期純利益が+172%増となった。
セグメント別では、売上高は前年同期に大口案件があった「パワエレシステム・エネルギーソリューション」と「発電」は前年並みに留まったが、それ以外のセグメントは、工場の自動化設備に関連するインバータなどのFA機器やパワー半導体、中国向け自販機の回復などにより、増収を確保している。また、営業利益は、「発電」を除く全セグメントが増益を確保した。
一方、通期会社計画は、前回予想比で売上高が+50億円、営業利益が+10億円、上方修正され、営業利益は、過去最高益(2007年3月期の462億円)を11期ぶりに更新する見通しとなっている。
セグメント営業利益は、「発電」が▲5億円、「消去または全社」が▲5億円、下方修正された一方で、「パワエレシステム・インダストリーソリューション」が+5億円、「電子デバイス」が+15億円、上方修正されている。なお、Q4(1-3月期)の為替レートは、105円/ドル、115円/ユーロを前提としている。
ちなみに、会社予想は上方修正されたものの、IFISコンセンサスに対しては売上高及び各利益項目ともに未達となっている。
今後は、FA機器やパワー半導体の好調が来期以降も継続するのか、また、中国の自販機が本格的な普及期入りに向かうのか、さらに、世界的に需要不振に陥っている火力発電関連事業の動向などを精査していきたい。
LIMO編集部