2018年1月25日、日本たばこ産業(2914)は、「わかば」「エコー」などのいわゆる「旧3級品」とよばれる6 銘柄について、2018年4 月1日より値上げを行うことを発表した。製品別の値上げ後の価格は以下の通り。

・わかば:値上げ前320円⇒値上げ後360円
・エコー:310 円⇒350円
・ウルマ(沖縄限定銘柄):320円⇒360円
・バイオレット (同上):310円⇒350円
・しんせい:310 円⇒350円
・ゴールデンバット:290円⇒330円

今回の値上げの背景には、旧3級品の紙巻たばこに係る特例税率が2016 年4月に廃止となり、2019年4月1日までの間で段階的に税率の引上げを行うことが決まったことがある。

この税率改正に基づき、2018 年 4 月 1 日に「わかば」「エコー」等 6 銘柄のたばこ税率が 1 本当たり 1.5 円引き上げられることに伴い、JTでは小売定価改定の認可申請を行うことを今回、決めている。

なお、増税による20本入りの一箱あたりの値上げ額は30円(20本×1.5円)となるが、それぞれの値上げ幅が40円と、増税額以上に大きい理由としては、たばこ税率の引上げ額の価格への転嫁及び改定後に予想される需要への影響等を勘案したことによるとされている。

また、これらの6銘柄については、今後予定されているたばこ税率引上げの都度、段階的に小売定価の改定を行う予定だが、価格については市場動向を見極めながら慎重に検討していくとしている。

同社が2018年1月19日に発表した国内紙巻たばこ販売実績速報によると、2017年12月単月の販売数量は前年同期比▲16.5%減、2017年1-12月累計では▲12.5%減と大きく落ち込んでいる。今回発表された値上げにより今後の需要動向にどのような変化が見られるのかが注目される。

LIMO編集部