4. 60歳代、70歳代の繰り上げ返済の注意点
60歳以上の方は退職金を使って繰り上げ返済を行うことがありますが、その時の資産状況によっては老後資金として手元に残しておいた方が良い場合もあります。
総務省の2023年10月分の家計調査報告によると、2人以上の世帯の1世帯あたりの消費支出は30万1974円となっています。
一方、会社員の夫と専業主婦の妻という世帯であれば、老後に受け取れる年金はそれほど多くありません。
退職金を全て住宅ローンの一括返済に充ててしまうと、他に十分な貯蓄がない限り生活が苦しくなってしまう恐れがあります。
また金融機関によっては繰り上げ返済時に手数料がかかることもあるので、この点についても事前によく確認しておく必要があります。
5. 【住宅ローン】繰り上げ返済のまとめ
繰り上げ返済はできるだけ早い時期に実施した方がより大きなメリットがあるといえますが、若いうちは何かと急な出費が多いので、50歳以降になってしまうことが多いようです。
繰り上げ返済を行う時には、ライフプランや将来必要になりそうな費用のことをしっかりと考えた上で、資金に余裕がある時にタイミングよく行うことが大切です。
参考資料
亀田 融