アイロボットジャパン合同会社(以下、アイロボット)は2023年12月11日に花粉対策セミナーを開催し、今年の花粉飛散状況や対策、新たに今年9月から販売している空気清浄機について紹介しました。

花粉症は毎年2月~梅雨明けごろまでにピークを迎えますが、実は多くの人が秋にも症状が出ています。アイロボットが全国の20~60代の花粉症に悩む1000人を対象に実施した調査によると、約半数が「秋にも症状がある」と回答したそうです。

1. 【花粉対策】2024年シーズンの花粉飛散状況は?

では、2024年シーズンの花粉飛散状況はどうなるのでしょうか。よく花粉症について言われている説に「大量に飛散した翌年は減少する」というものがあります。それを踏まえると2023年は過去3年間で特に花粉が飛散した年であったため、2024年はそこまで深刻にはならないということになります。

しかし、JCHO東京新宿メディカルセンターで耳鼻咽喉科診療部長を務める石井正則先生は「油断大敵」と警鐘を鳴らします。その理由として挙げるのが2023年夏の猛暑。石井先生によると「今夏は高温・多照・少雨でスギ花粉が増える3原則の条件を満たしてしまった」とのことです。

出所:筆者撮影

実際に日本気象庁が発表している「2024年花粉飛散予測第2報」では、九州・四国・東海・北陸・関東甲信は例年に比べて120~140%、近畿・東北は160%、北海道は200%(シラカバ花粉)という高い数値が示されています。

出所:アイロボットジャパン合同会社 セミナー資料

さらに秋の気温が高かったことで通常は11月上旬には休眠するスギが休眠せずに咲き始める「狂い咲き」も発生しています。一部の敏感な人は12月でも風が強く晴れて暖かいと症状が出ることがあるそうです。

出所:アイロボットジャパン合同会社 セミナー資料