65歳以上の住民税非課税世帯の割合
厚生労働省が2023年7月4日に発表した「国民生活基礎調査」によると、住民税が課税されている世帯は、1万世帯のうち7576世帯でした。
約75%が住民税課税世帯となります。
つまり、残りの25%は住民税非課税世帯となります。
全世帯数5431万世帯のうち25%が住民税非課税世帯だとすると、世帯数は約1303万世帯と計算できます。
1303万世帯のうち、年代ごとに住民税非課税世帯の割合を計算すると、【図表2】の通りになりました。
- 29歳以下:4%(約51万世帯)
- 30~39歳:3%(約37万世帯)
- 40~49歳:5%(約61万世帯)
- 50~59歳:7%(約95万世帯)
- 60~69歳:16%(約206万世帯)
- 70~79歳:37%(約476万世帯)
- 80歳以上:29%(約373万世帯)
上記の結果から、住民税非課税世帯のうち約75%が65歳以上となりました。
つまり住民税非課税世帯のうち、4世帯に3世帯は65歳以上の世帯です。
以上から、住民税非課税世帯だと受けられる給付や減免制度は、65歳以上の世帯が中心となって受けられることになります。
実際に、どのような制度があるのか確認しましょう。
住民税非課税世帯だと受けられる給付金や減免制度
住民税非課税世帯は、以下の給付金や減免制度が受けられます。
- 国民健康保険料・国民年金保険料の減免措置
- 保育料や大学授業料の無償化
- 給付金の支給基準として扱われる
それぞれの制度について確認しましょう。
国民健康保険料・国民年金保険料の減免措置
住民税非課税世帯であれば、国民健康保険や国民年金の保険料が免除される可能性があります。
国民健康保険では、均等割の部分を7割、5割、2割減額する措置を定めています。
国民年金保険は、保険料の支払いを全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除の4段階に設定しています。
保育料や大学授業料の無償化
住民税非課税世帯は、2歳までの保育料はかかりません。
また、高校や大学といった進学時に、授業料を無償化できる制度や給付型奨学金を利用できます。
学校の成績など、指定された要件を満たす必要がありますが、住民税非課税世帯であれば、教育の支援制度が受けられます。