2.2 その他の費目で都会と地方を比較

地方は住居費が低めであるとわかりましたが、他の費目についてはどうでしょうか。主な費目について同じデータで比較してみます。

【全国・大都市・小都市B】

  • 食費:8万502円・8万4482円・7万5355円
  • 水道光熱費:2万4421円・2万3113円・2万6048円
  • 交通・通信費:5万688円・4万3003円・5万4312円
  • 教育費:1万8126円・2万1860円・1万1204円
  • 教養娯楽費:2万9737円・3万2444円・2万4162円

住居費以外の費目では食費、教育費、教養娯楽費は都会のほうが高く、地方は低めです。生活費の中で比重の大きな食費は地方のほうが大幅に安く、地方の生活のしやすさがうかがえます。

一方、教育費、教養娯楽費の低さは、地方には学校教育以外を受ける機会や、エンターテインメントを楽しむ機会が少ないためと考えられます。

ほとんどの費目で地方は都会よりお金がかかりませんが、交通・通信費は例外です。地方で交通・通信費を押し上げているのは自動車関連費で、公共の交通機関があまり整備されていない地方では自動車が必需品であるためです。自動車には購入費用以外に、ガソリン代や車検代のような維持費がかかります。

また、水道光熱費は若干、地方のほうが高めです。地方は都市ガスが供給されていない世帯も多く、その場合は都市ガスよりもお金のかかるプロパンガスを利用します。寒冷地の冬には、高額な水道光熱費がかかると考えられます。