3. 「努力すれば伸びること」を見つけよう

多くの子は特別な才能を持つ特別な子ではありません。しかし、「うちの子は平凡」と嘆かず、発想の転換をして子どもの得意なことを伸ばしていき「自分も強い分野がある」と自信を持たせるよう誘導していきましょう。

「絵を描くこと」「話をまとめること」「文章を書くこと」「人前で説明すること」など、他の子よりも得意なスキルがあれば、それを磨き褒めるようにしていくと自信がつき、学校生活で活躍する場が増えていきます。

とくに今の公教育ではアクティブラーニングが盛んで、グループディスカッションや人前で発表する機会が増えています。机の上の勉強だけでなく、自分から発信する力も評価されるようになっています。

勉強にしっかり取り組むとともに、グループ活動をする上で必要なスキルを磨くことで「あの子に頼もう」「あの子がいるなら安心」という存在になると賢い子と同じようにクラス内で別格な存在になります。

もちろん、別格な存在になるために頑張らせるのではなく「自分の個性を発揮できる子」「得意なことを活かせる子」になることを目標に掲げ、子どもの個性を伸ばすことにも意識を向けるようにしてください。

4. 学力だけではない。伸ばしたい「人間力」

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小学校に入学してから子どもはテストとの付き合いが始まり、「学力」が測られる世界に身を置くことになります。どんな分野でも出来不出来はハッキリしますが、とくに勉強に関する出来不出来は親も強い関心を持つ分野です。

そのため、賢い子と比較をして追いつけ追い越せと勉強を無理強いしてしまう親も少なからずいます。ただ、賢い子は理解力などのスピードが格段に高く、同じように勉強していても追い抜くことは難しい面があります。

勉強だけに執着するのではなく、我が子の得意なことを伸ばすことにも力をいれることで、学力だけではない人間力を伸ばし、自分の力を活かせる子に育つよう発想を切り替えることも大切です。

また、子どもの得意なことだけでなく、コミュニケーションを鍛えるとさらに強みになります。
コミュニケーション能力は社会に出てからも重視されるスキルで、身を助けることにもなります。

家庭での親子の会話をとり、時事ネタや気になる話題について議論をしてみたり話す力を鍛えるようにしていきましょう。

参考資料

文部科学省「平成29・30・31年改訂 学習指導要領」リーフレット

中山 まち子