2. NISAは確定申告の対象外

投資で年間20万円以上の利益が発生した場合は確定申告が必要となる場合があると紹介しましたが、NISA口座で発生した利益も確定申告の対象となるのでしょうか。

実は、NISA口座での取引で発生した利益や配当金は確定申告の対象外です。

これは、確定申告が「納める税金を申告するための手続き」であることが理由となります。

NISAはそもそも利益が非課税となる制度です。そのため、NISA口座で発生した利益は税金がかからず、確定申告をする必要もありません。

2.1 NISAで発生した損失は「損益通算」・「損失繰越」ができない

NISA口座の譲渡損を、課税口座(特定口座や一般口座)で保有する他の上場株式等の配当金や譲渡益などと損益通算することはできません。

したがって、損失を3年間繰り越す損失繰越もできませんのでご注意ください。

3. 課税口座で発生した利益も確定申告が不要なケース

NISA口座で発生した利益は確定申告が不要ですが、なかにはNISA口座に加えて通常の課税口座で取引をしている人もいるでしょう。

では、通常の課税口座で発生した利益がすべて確定申告の対象になるかというと、実は違います。口座の種類が「特定口座(源泉徴収あり)」の場合は、確定申告が不要です。

「特定口座(源泉徴収あり)」では、投資家の代わりに口座を開設している金融機関が税金の計算と納税をおこなってくれます。そのため、自分で確定申告をおこなう必要はありません。

ただし、確定申告が不要なだけで税金は売却益から天引きされることを覚えておきましょう。

なお、口座の種類は口座開設時に設定します。自分の口座の種類がわからない人は、口座を開設している金融機関に問い合わせてみてください。

「特定口座(源泉徴収なし)」や「一般口座」を選択している人は、確定申告が必要です。