3. 夫婦で月額20万円以上は達成できる?

前章では、約8割の人が厚生年金20万円に到達していないことが分かりましたが、夫婦2人の場合は年金月額はどのくらいになるのでしょうか。

本章では、国民年金と厚生年金の平均月額から、パターン別に夫婦で受け取れる年金月額を紹介していきます。

厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、男女別の厚生年金・国民年金の平均月額は下記の結果となっています。

上記表を参考にした「夫婦で受け取れる年金受給額シミュレーション」は下記のようになりました。

上記はあくまで男女の平均月額によるシミュレーションとなっていますが、夫婦ともに厚生年金であれば世帯収入20万超になりそうです。

また、夫が厚生年金で妻が国民年金の場合でもギリギリ月額20万円を超えますが、現役時代の収入や加入期間によっては20万円未満になる可能性もあります。

夫婦それぞれが受け取れる年金によって、月に10万円以上も受給額が変わるため、自分が将来いくら年金額を受け取れるのか事前に確認しておくことが大切です。

詳細な年金額は、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などで確認できるため、今のうちからこまめにチェックしておきましょう。

4. 老後のために年金以外の備えもしておこう

本記事では、厚生年金の受給割合とともに「月額20万円以上」を受け取っている人が何%存在するのかについて紹介していきました。

厚生年金を「月額20万円以上」受け取っている人は、全体の15.5%であり、約6.5人に1人しか年金月額20万円以上に到達していません。

約8割の人が20万円に満たない収入の中で生活をしていることから、老後のために年金以外の備えも今からしておけると安心でしょう。

「NISA」や「iDeCo」といった税制優遇制度を活用しながら、今のうちに老後資金の準備を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

和田 直子