3. 年下の配偶者や未成年の子どもがいる場合は「加給年金」に注意

先ほど確認した繰下げ受給の注意点の1つ目にあった「加給年金」について確認しておきましょう。

加給年金とは、年下の配偶者や子どもがいる場合に支給される手当てのことです。

年下の配偶者が一定の要件を満たす場合、1年あたり22万8700円(生年月日に応じて加算あり)が年金に加算されます。

しかし、繰下げ待機期間(年金を受け取っていない期間)中は、加給年金額や振替加算を受け取ることができません。

たとえば、年金受給開始を5年間繰り下げる場合は、加給年金の約114万円が受給できなくなります。

繰下げ受給の最大のメリットは「年金額が増える」ことにあると考えられますが、デメリットも理解したうえで利用しなければ損する可能性も十分にあります。

有益な制度であることに違いはありませんが、総合的に判断して損をしないようにしたいものです。