3. 投資対象はどのような基準で選ぶ?
投資先を選ぶときに「コストが気になる」という人は多いのではないでしょうか。しかし10年、20年と資産運用を続けていくにあたっては、ほかにも見ておきたい重要な選定基準があります。
ウェルスナビではETFを選ぶときに以下のような基準を設けています。詳しくはホームページの「ホワイトペーパー」で公開していますが、ここでは抜粋してお伝えします。
3.1 ①市場の動きに連動しているか
米国株、債券、不動産など資産の種類ごとに、市場全体の動きに連動しているかどうかを見ます。
3.2 ②純資産総額が十分か
投資家から多くのお金を預かっており、安定しているかを確認します。これは10年、20年と資産運用を安定的に続けていけるかどうかの指標になります。
3.3 ③流動性があるか
一日の取引高が一定金額以上あり、いつでも適正価格で取引できるかどうかを確認します。
3.4 ④コストが低いか
①から③の項目を満たしたETFの中から、コストの低いものを選びます。
個人が「長期・積立・分散」の資産運用を行うときも、このようにコストを含めてさまざまな点に気を付けて投資先を選ぶことが大切です。
4. なぜ世界のすべての国に投資しないのか
「長期・積立・分散」の資産運用にもいろいろな考え方があります。
たとえば「どれくらい広く投資するか」という観点です。
世界には196カ国がありますが、ウェルスナビが投資しているのは約50カ国です。世界の年金基金などではさらに多くの国に投資しているケースもあります。
ウェルスナビは新興国(エマージング・マーケット)には投資していますが、新興国よりもさらに経済規模が小さく未成熟な「フロンティア」と呼ばれる国々には投資していません。
これは投資先を先ほどの①〜④のような条件に基づいて決めているからです。
また投資対象は「一度決めれば終わり」ではありません。
「長期・積立・分散」の資産運用をする場合、時代にあった資産運用であるかを定期的に見直すことが大切です。
ウェルスナビでは原則として1年ごとに投資対象を見直しています。その結果、投資対象を変えることもあります。
個人が「長期・積立・分散」の資産運用を行う場合もこうした見直しをすることをおすすめします。
自分で判断することが難しければ、資産運用の専門家の手を借りるのもいいでしょう。
「長期・積立・分散」の資産運用を正しく理解し、新NISAを活用して将来に向けた資産形成を行っていきましょう。
※本文の記載は2023年12月時点
ウェルスナビ株式会社 小松原 和仁