運用スタイルとは何か【投資信託用語解説】
新NISAは投信が主役!初心者向けに専門用語と意味を解説
designer491/istockphoto.com
2024年1月からはじまる非課税枠のある投資制度「新しいNISA」。
新NISAではつみたて投資枠、成長投資枠があり、特につみたて投資枠ではインデックスファンドをはじめとした投資信託が主役となります。
新NISAでは投資信託だけではなく、上場株式等に投資をすることができます。特に非課税保有期間の無期限化により、これまでのNISAと比べ、非常に使い勝手の良い制度となりました。まだNISAに取り組んでいない人も関心があることかと思います。
一方で、これから投資を始める方にとっては、投資は専門用語が多く、とっつきにくい側面も多いかと思います。
ここでは、投資信託の初心者向けに、専門家の解説をもとに、ぜひ知っておいてほしい専門用語についてわかりやすく意味や使い方を解説していきます。
投資信託の用語と意味を解説
主にはファンドマネージャーの運用の考え方や方法論をいい、投資スタイルとも呼ぶことがあります。
アクティブ運用の株式型投資信託であれば、2軸で大きく4つの領域を中心にみることがある。
まずひとつ目の軸が、
ふたつ目の軸が、
このようにして2軸で4領域にしてみることがあります。
グロース型というのは、企業の成長性などに注目し、PERといったバリュエーションが高めの銘柄を中心に投資をするスタイルをいいます。
一方、バリュー型は、PERやPBRで水準が低い銘柄を中心に投資をするスタイルをいいます。
大型株は時価総額が大きな銘柄を中心に投資をするスタイルをいいます。
中小型株は時価総額が大型株に分類されない銘柄に投資をするスタイルをいいます。
運用スタイルとしては、マトリックスの4つの領域のどこか一つに分類されるのがキレイですが、実際は相場の状況次第でファンドマネージャーの銘柄の選好も変化することがあり、同じ場所に分類され続けるのは稀です。
用語の使い方例
アクティブ投信は運用スタイルを確認して選んだ?
読み方
うんようすたいる
英語表記
Management style
さあ、新NISAに備えよう
いかがでしたでしょうか。
今回取り上げた用語については理解が進みましたでしょうか。
投資信託に際してよく使われる用語を理解し、知識を積み上げることで、みなさんの投資判断の精度が上がっていけば幸いです。
今後も自分が知らない専門用語を学んで、ぜひ新NISA枠を活用した投資につなげていきましょう。
参考資料
泉田 良輔
執筆者
株式会社モニクルリサーチ
代表取締役/日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
株式会社モニクルリサーチ代表取締役。その他に株式会社モニクル取締役、株式会社モニクルフィナンシャル取締役も務める。東京工業大学大学院非常勤講師。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了(同研究科最優秀賞受賞)
1. 経歴
2013年に株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)を原田慎司(現同社取締役)らとともに共同創業。2013年に個人投資家向け金融経済メディア「Longine(ロンジン)」を立ち上げ、編集長に就任。Longineの立ち上げの経緯はBloombergにおいて「体力勝負アナリスト辞めます、元外資マン個人に長期投資指南」として掲載され大きな反響を呼ぶ。投資情報のサブスクモデルを確立する。その後、株初心者向けネットメディア「株1」、2015年にはくらしとお金の経済メディア「LIMO」の前身となる「投信1」を立ち上げる。
それ以前は、日本生命・国際投資部で外国株式ファンドマネージャー、フィデリティ投信・調査部や運用部にて10年に渡ってインターネット、電機(半導体・民生・産業エレクトロニクス)、機械(ロボットやセンサー企業中心)といったテクノロジーセクターの証券アナリストや中小型株ファンドのアシスタント・ポートフォリオ・マネージャー(最年少で就任)として従事。
2. 専門
慶応義塾大学商学部卒業。国際金融及びコーポレート・ガバナンスを専攻。アジア通貨危機、昭和金融恐慌などの金融パニックのメカニズムを金融政策や金融機関への規制の観点から研究。それらの内容は「昭和金融恐慌からの教訓 平成恐慌になにをどう生かすべきか」(三田商学研究学生論文集)として発表。
3. 著書
・『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資』(ダイヤモンド社)
・『テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図』(クロスメディア・パブリッシング)
・『銀行はこれからどうなるのか』(クロスメディア・パブリッシング)
・『Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない』(KADOKAWA)
・『日本の電機産業 何が勝敗を分けるのか』(日本経済新聞出版社)
4. 寄稿や講演他
「日経BizGate」での連載「泉田良輔の新・産業鳥瞰図」や「現代ビジネス」、「東洋経済オンライン」、「プレジデント」などへの寄稿や対談も多数。対談記事例としては「【未来予想】ブロックチェーン革命が、「半沢直樹」の世界に終わりを告げる」や「【未来予想】アマゾンとビットコインが、次世代の「銀行」になる理由」(いずれもNewsPicks)、「米独に遅れる日本の自動運転、自動車も電機の二の舞に?」(週刊ダイヤモンド)。海外ジャーナリストからインタビューされることも多く、Financial TimesやThe Economist、Bloombergにおいて自動車や金融業界についての国内外産業動向コメントも発信している。
講演会や動画での情報発信も盛んに行っており、NewsPicksのTHE UPDATE、日経ビジネススクール、慶應丸の内キャンパス、慶應義塾SDM、アカデミーヒルズなどでも講義を行う。またNewsPicksのNewSchoolではプロジェクトリーダーとして「本当に初心者のための資産運用」を開催。
最終更新日:2024年8月27日