貯金と投資で30年後の資産にはいくら差が出るのか

では、さっそく貯金と投資で30年後の資産額にどれくらい差が出るのかをシミュレーションしてみましょう。なお、投資は年率3%での運用を前提とします。シミュレーションの結果は以下のとおりです。

出典:金融庁「資産運用シミュレーション」をもとに筆者作成

【積立金額別】貯金した場合と投資した場合での30年後の資産評価額の違い

 毎月の積立額  投資した場合  貯金した場合

  • 5000円      291万円      180万円
  • 1万円       583万円      360万円
  • 2万円       1165万円    720万円
  • 3万円       1748万円    1080万円
  • 4万円       2331万円    1440万円
  • 5万円       2914万円    1800万円
  • 10万円     5827万円    3600万円

投資した場合、貯金した場合に比べて30年後の資産評価額は約1.6倍です。

毎月5万円の積立をした場合は、投資か貯金かで30年後の資産評価額に1000万円以上の差が出ます。投資の効果の大きさがわかるでしょう。

ただし、上記のシミュレーションは年率3%での運用を前提としていることに注意が必要です。

過去の統計からすると年率3%での運用は難しい数字ではありませんが、将来がどうなるかは誰にもわかりません。

運用成績がマイナスになって元本割れを起こす可能性もゼロではないため、あくまでも余剰資金で投資をおこなうようにしてください。

新NISAでいくら税金が安くなるのか

新NISAで投資した場合と通常の課税口座で投資をした場合とでは、どれくらい手取り金額に差が出るのでしょうか。

さきほどのシミュレーションで、毎月5万円を積立投資した場合で計算してみましょう。通常、投資では利益に対して約20%の税金がかかります。

そのため、通常の課税口座で毎月5万円の積立投資をして築いた2914万円を売却する場合、利益1114万円(2914万円ー1800万円)に対してかかる税金は約223万円(1114万円×20%)です。

一方、新NISA口座で投資をすれば利益に対して税金はかからないため約223万円の税金はかからずに2914万円を全額受け取れます。利益が非課税になる新NISAで投資するメリットは大きいです。