1. 在職老齢年金とは?

在職老齢年金とは、60歳以降に厚生年金保険に加入している人が「働きながら受け取る厚生年金」のことを指します。

仕事をしながら厚生年金を受け取れるため、2つの収入源を得ながら生活を送ることが可能です。

ダブルインカムとなることから生活に余裕は出ますが、収入額と年金額が一定額以上を超えた場合は、調整される仕組みとなっています。

留意点として、フリーランスや個人事業主といった「厚生年金保険に加入をしていない人」が仕事を続けている場合は、在職老齢年金の適用を受けないため、あわせて覚えておきましょう。

1.1 年収が高いと年金がカットされる?「在職老齢年金」の注意点

在職老齢年金は、働きながら年金を受け取れることから「世帯収入が増額する」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、年収が一定ラインを超えた場合は、厚生年金がカットされる可能性があります。

年金がカットされる基準は、「賃金」と「年金額」の合計金額で決定します。

賃金の年金額の合計額が48万円以下の場合は、年金が「全額支給」となりますが、賃金の年金額の合計額が48万円を超えてしまうと、一部減額または全額支給停止となります。

在職老齢年金は、収入が多い人ほど年金支給額がカットされる制度であるため、年収が高いと「損をしているのでは」と感じるケースも出てくるかもしれません。

なお、在職老齢年金は「厚生年金」のみに適用されるもので、「国民年金」は65歳から制約なしで受給可能となっているため、あわせて留意しておきましょう。