育児中のママが1日の中で一番疲れやすいのは、夕方から夜にかけてではないでしょうか。疲れが溜まる時間帯ですし、料理、洗い物、お風呂、歯磨き、明日の用意、オモチャの片付け……とやることは目白押し。イライラして子どもを怒ったり、「〜しなさい!」と言う機会が増えてしまいますよね。

忙し過ぎて難しいところもありますが、夜くらいはゆったりとした気分で子どもと向き合いたいもの。そこで筆者が実際に取り入れて効果的だったのが音楽です。

「音楽を聴きながらだったらイライラも落ち着くだろう」――そう考えて選んだのがBluetoothでスマホの音楽を飛ばすタイプのデジタルオーディオスピーカー。コンパクトで充電式のため移動が簡単。安価なものなら3千円前後から購入できます。もちろんスマホで直接聴くこともできますが、音楽をかける意識を持続させるために購入しました。これが自分のためにも、子どものためにも使えました。

キッチンで聴く

家事の中でも時間がかかるのが料理と洗い物。筆者はキッチンにスピーカーを置き、自分の好きな音楽をかけながら家事をしています。

ポイントは自分の好きな音楽が聴けるところ。育児中耳にするのは童謡やアニメの歌ばかりで、自分の好きな曲を聴く暇がなくなりますよね。自分の好きな音楽を聴くだけで、一気に気分は変わります。心がゆったりとし、思考が自分自身に向き、自分の時間が少し持てたような気分になるのです。親の好きな曲を子どもも覚え、一緒に歌うこともあります。

しつけに使う

夜の育児で気が重くなるのが、オモチャの片付けや歯磨き、明日の用意などでしょう。やって、と言ったところで、子どもはなかなか動きません。親もついイライラしては「片付けなさい!」と怒ってしまうこともしばしばです。歯磨きが嫌いで大泣きしながらするという子もいますよね。

こういった気が重くなるしつけの時間に、音楽を取り入れてみましょう。音楽をかけ、「片付けタイムだよ」と親が歌いながら片付け始めれば、楽しいことが好きな子どもも一緒にやり始めてくれたりします。子どもに「片付けの歌」「用意の歌」などをセレクトしてもらうのも良いでしょう。

子どもがのってくるだけでなく、親も音楽を聴くと気分が変わります。片付けてくれない日もありますが、そんな日は自分の好きな曲に変えて片付けをすると、ガミガミ怒る気分も失せるんですね。しつけは真面目に厳しくしなければいけない、というわけではありません。楽しんでやれるなら、その方が親子共に良いのではないでしょうか。

遊びで使う

子どもが好きな音楽を流すときにもスピーカーは使えます。季節の童謡の曲をかけて一緒に歌ったり、子どもの好きなアニメの歌をかけたり。ダンスをするのもおすすめですよ。歌やダンスは、親にとってもストレス発散。子どもの無邪気な笑顔も見られますし、楽しい時間が過ごせます。

音楽に合わせてカスタネットや鈴、タンバリンなどを持って楽器遊びにも使えます。手遊び歌をかけて手遊びしたり、英語を流してみるのも良いでしょう。

他にも音楽の習い事をしている子どもなら、自分で曲をかけて練習に使うこともできます。筆者の長男は小1なので自分でスピーカーを使い、習っているピアノの曲をかけたり、自分の好きな音楽を流したりしています。音楽を聴くことで、子ども自身のストレス発散にもなっているよう。

こう考えてみると、改めて音楽の持つ力には驚かされます。聴くだけで手軽ですし、スマホだけでも聴けるので、試してみようと思われた方はぜひ一度生活に取り入れてみてください。

宮野 茉莉子