2. 加入中保険の整理

加入中の保険も見直したいポイントです。

現役時代は、住宅ローンや子供の教育費への備えから高い保障額を準備していた人も、定年退職後は高額な保障は不要となるケースが多いでしょう。

とはいえ、自身の葬儀代や配偶者の生活費などは引き続き保険で備える必要があります。

定年退職後は備えるべきリスクにも変化が生じますので、一度保険を見直してみるとよいでしょう。

3. 不動産の整理

相続の悩みのタネとなりやすい不動産についても、早めに整理を考えておきたいポイントです。

特に、駐車場やアパートなどの収益物件を所有している場合は、そのまま相続するのか、いずれは売却するのかをよく考えておかなければなりません。

また自宅についても、子供が遠方に住んでいる場合は、「手入れができないので相続したくない」というケースも多くみられます。

自身が亡くなった後にトラブルになることがないように、今のうちから家族で意向を話し合っておくとよいでしょう。

相続税対策が必要な人も

保有資産によっては、相続税対策が必要となる人もいます。

相続税には基礎控除があり、下記の計算式で算出されます。

【相続税の基礎控除】

3000万円 + 600万円 ✕ 法定相続人の人数

たとえば、配偶者と子供が2人いる場合は、相続資産4800万円までは相続税がかかりません。

しかし、相続資産には預貯金や金融商品だけでなく、土地や建物なども含まれます。

現時点で総資産額を算出してみて、「相続税がかかりそうだ」という場合は生前贈与など相続税対策に取り組むことも検討しましょう。