2. 【70歳代】おひとりさまの「貯蓄事情」平均と中央値はいくら?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、70歳代・単身世帯の貯蓄額(金融資産保有額)は次のとおりとなりました。
- 平均:1433万円
- 中央値:485万円
2.1 70歳代おひとりさま世帯世帯の貯蓄は平均と中央値が乖離
70歳代おひとりさまの貯蓄額は、上記のとおり平均と中央値で乖離していますが、実態に近いのは中央値とされています。
というのも、平均は一部の大きな数値に引き上げられていると考えられるからです。実際、3000万円以上を保有する世帯が16.1%いることから、引き上げられているとわかります。
ただし、中央値を含む「400万円~500万円未満」のおひとりさま世帯は3%とわずかです。
貯蓄額の金額階層別の割合をさらに深掘りしてみましょう。
2.2 70歳代おひとりさま世帯の貯蓄額階層別の割合
- 金融資産非保有:28.3%
- 100万円未満:5.2%
- 100万円~200万円未満:4.0%
- 200万円~300万円未満:4.2%
- 300万円~400万円未満:4.6%
- 400万円~500万円未満:3.0%
- 500万円~700万円未満:8.8%
- 700万円~1000万円未満:4.8%
- 1000万円~1500万円未満:5.6%
- 1500万円~2000万円未満:5.8%
- 2000万円~3000万円未満:8.2%
- 3000万円以上:16.1%
- 無回答:1.2%
貯蓄額の階層別に見ると「貯蓄ゼロ」のおひとりさまが最も多いことが分かりました。
長引く平均寿命を考慮すると、「貯蓄ゼロ」で過ごす老後は不安が大きく感じるものです。もし貯蓄がないという場合、厚生年金や国民年金だけで過ごすことはできるのでしょうか。
※この貯蓄額(金融資産保有額)には、流動性の高い預貯金だけでなく投資信託や株式、保険、外貨預金など資産価値のある金融商品を含んでいます。