税制に関する壁は103万円・150万円・201万円
税制に関する壁として、103万円と150万円、201万円があり、これらを超えると配偶者控除や配偶者特別控除に影響が出て、世帯全体の所得が減額となる可能性があります。
具体的には、年収103万円を超えると配偶者が「配偶者控除」を受けられなくなります。
年収103万円を超えても150万円以下であれば「配偶者特別控除」を受けられますが、年収150万円を超えると控除額が徐々に減額されます。
そして、年収201万を超えると「配偶者特別控除」が受けられなくなってしまうのです。
このように、パートやアルバイトなどの収入が増えると、「配偶者控除」や「配偶者特別控除」が徐々に活用できなくなり、世帯としての手取り額に影響が出ることになります。
まとめにかえて
2023年10月からの最低賃金は過去最高の43円の引き上げで1004円になります。
生活に余裕が出る可能性がある一方で、扶養の範囲内で働く方は年収の壁について再確認する必要があるでしょう。
収入の壁を越えてしまうとどのような負担が増加するのか、また、どのような控除が活用できなくなるのかをしっかり理解しましょう。
参考資料
- 厚生労働省「平成14年度から令和5年度までの地域別最低賃金改定状況」
- 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
- 日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内」
- 国税庁「No.1191 配偶者控除」
- 国税庁「No.1195 配偶者特別控除」
木内 菜穂子