株式投資では、株価上昇による売却益のほかに、決算のタイミングで配られる配当金も利益となります。

株式のリターンはこれらを総合的に加味したものであり、資産運用計画やポートフォリオの作成にあたって重要な判断材料です。

そこで今回は、旭化成(3407)について、「1年前に100株を買った人の、本当のリターン」を振り返っていきます。

旭化成の直近の株価推移(終値ベース:円)

出所:各種資料をもとに筆者作成

それではまず、配当金について見ていきましょう。

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※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。※記事中で記載の株価は全て終値となっています。

1. 旭化成(3407)の配当金のリターンはいくらか

旭化成の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、2023年3月期の期末配当と2024年3月期の中間配当(予想)を受け取ることができます。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年10月11日
  • 株式の取得価格:967.7円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・期末配当:18円
  • 2024年3月期・中間配当(予想):18円
  • 100株ベースの配当金のリターン:3600円

2. 旭化成(3407)の株式投資のリターンはいくらか

次に、株価変動によるリターンを計算します。

  • 株式の取得日:2022年10月11日
  • 株式の取得価格:967.7円(取得日の終値)
  • 取得から1年後の日付:2023年10月10日
  • 1年後の株価の終値:921.1円
  • 100株ベースの株価変動によるリターン:▲4660円

そして最後に、配当金と株価変動によるリターンを合わせて計算します。

  • 配当金のリターン:3600円
  • 株価変動によるリターン:▲4660円
  • トータル・リターン(金額ベース):▲1060円
  • トータル・リターン(%ベース):▲1.1%

リターンの計算は以上となります。

3. 旭化成(3407)に今後も注目

旭化成の株式の年間リターンは▲1.1%となりました。

配当金、株価といった要素を総合的に考えると、株式投資のリターンがどのように決まるのかがわかります。

企業の業績などに関するニュースをチェックすることで、株価の動きとの関連性が見えてくるかもしれません。

ここまで株式のリターンについて解説してきました。

しかし、株式はリターンだけでなく株主優待や企業理念への共感度なども複合的に考えて取得することが大切です。

また、一社のみの株式を取得するのではなく、幅広い銘柄を保有することでリスク分散の効いた(リターンの安定した)運用が可能となります。

本記事で株式投資に興味を持った方は証券口座の開設を検討してみるとよいでしょう。

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参考資料

MeChoice編集部