一度植えるとそのままほうっておいても、毎年花を咲かせる多年草・宿根草。強健な性質のものが多く、シーズン毎に植え替えなくてもよいので世話が楽ちんです。
時間にゆとりができ、これからガーデニングを始めたいという方への「60代から始めるガーデニング」。
今回は多年草栽培のコツと、春に向けて今植えておきたい品種を紹介します。
1. 多年草を栽培する〈5つのコツ〉で、植えっぱなしですくすく育てる
1.1 〈多年草栽培のコツ 1〉苗を秋に植え込む
多年草を翌年の春に咲かせるためには、その半年前の秋から植え込んでおくのがオススメ。休眠しながら一冬越すことで植えた場所に適応し、エネルギーを蓄えながら丈夫な株に育ちます。
春になって芽吹く頃には十分な体力を持った株に生長しているので、その後の梅雨や夏の高温にも耐えることができるでしょう。
1.2 〈多年草栽培のコツ 2〉西日を避けて風通しのよい場所に植える
多年草のほとんどは日なたを好みます。なかにはやや薄暗い場所を好む品種もありますが、光が当たらない場所では株が充実しません。
ただ、多年草は寒さには強いものの、暑さや多湿による蒸れは苦手。そこでできるだけ強い西日を避けて、風通しのよいところに植えるのがオススメです。
1.3 〈多年草栽培のコツ 3〉フカフカで水はけのよい土壌にする
多年草が長い年月咲き続けるためには、地中にしっかりと根を張ることがポイント。植える場所の土質が根の生長に大きく関わってきます。
苗を植え込む前に堆肥や有機性肥料をタップリすき込んで、微生物が多いフカフカの土にしておきましょう。土にパーライトや軽石を混ぜると、通気性かあり水はけのよい土壌になります。
1.4 〈多年草栽培のコツ 4〉水や肥料を与え過ぎない
多年草にはもともと強健な性質のものが多いので、水や肥料を控えめにするのがオススメです。水のやり過ぎで根腐れを起こしたり、肥料を与え過ぎるとかえって株が軟弱になってしまったりします。
水は土の乾き具合を確認してから与え、肥料をやるのであれば休眠期の冬に、ゆっくり効く緩効性化成肥料を少量施しておくとよいでしょう。
1.5 〈多年草栽培のコツ 5〉株間のスペースを空ける
多年草は1年ごとに株が一回り大きくなるので、植え込む際は株間のスペースを十分とりましょう。最初の年はすき間が多く、土ばかり見えるのが気になるかもしれません。
そういうときは一年草ですき間を埋めたり、球根を植え込んだりという方法も。多年草を育てる場合は単年ではなく、数年後の成果を楽しみにするのがポイントです。