皆さんは、ご自身の老後生活を想像したことはありますか?
「人生100年時代」といわれているように、老後は決して短くはありません。だからこそ、できる限り理想とする老後を過ごしたいものです。
「生涯現役」を目指す、趣味を充実させて過ごす、などさまざまな思いがあることでしょう。
しかしながら、年金受給額の減少や、電気代の値上げ、物価高といったネガティブなニュースに、老後に対して不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
現在にシニア世代の「貯蓄額」、「年金受給額」といったお金事情の現状を眺めながら、セカンドライフに向けてどのような備えが必要かを考えていきましょう。
1. 70歳代「おひとりさま」貯蓄額はいくら?平均・中央値を見る
老後の生活を支える柱となるのが「貯蓄」と「公的年金」です。
まずは70歳代「おひとりさま」の貯蓄事情を、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」をもとに見ていきましょう。
1.1 70歳代「おひとりさま」貯蓄額の平均と中央値&貯蓄額階層別の割合
◆平均:1433万円
◆中央値:485万円
- 金融資産非保有:28.3%
- 100万円未満:5.2%
- 100~200万円未満:4.0%
- 200~300万円未満:4.2%
- 300~400万円未満:4.6%
- 400~500万円未満:3.0%
- 500~700万円未満:8.8%
- 700~1000万円未満:4.8%
- 1000~1500万円未満:5.6%
- 1500~2000万円未満:5.8%
- 2000~3000万円未満:8.2%
- 3000万円以上:16.1%
- 無回答:1.2%
70歳代おひとりさまの貯蓄額は、平均と中央値で大きく乖離しています。
平均は大きい数値によって引き上げられていると考えられますので、ここではより実態に近いとされる中央値を参考にしておきましょう。
円グラフを見てみると、貯蓄額が多い人と少ない人で二極化しているのが見てとれますね。
では、もうひとつの老後生活の柱となる「公的年金」はどれくらい受け取ることができるのか、見ていきましょう。