3. 年金の繰下げ受給は3パターン
めぐみさんは60歳まで正社員で働き、現在も同じ会社のパート社員です。
65歳からは、老齢基礎年金と老齢厚生年金がもらえます。
さらに、65~68歳まで働き続けて厚生年金に加入すれば、上記の額が加算されます。
その間、老齢基礎年金や老齢厚生年金を受給しない場合は、最大で75歳まで年金を繰り下げることもでき、1カ月あたり0.7%が増額されます。
3.1 老齢年金の繰下げ受給の増額率(年額)
- 1年繰下げしたら:増額率は8.4%
- 3年繰下げしたら:増額率は25.2%
- 5年繰下げしたら:増額率は42%
- 7年繰下げしたら:増額率は58.8%
- 10年繰下げしたら:増額率は84%
なお、めぐみさんのように老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方がある人は、どちらか片方の年金だけを繰下げ受給することも可能です。
つまり、繰下げ受給では次の3つのパターンで選択できるのです。
- 老齢基礎年金(国民年金)のみ
- 老齢厚生年金のみ
- 老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方
ただし存命期間が短いという場合は、受け取る年金総額が得にならないこともありますので、注意が必要です。
4. 65歳以降も働けば年金は増やせる
老齢年金は、原則65歳からその後一生涯受け取れます。
その年金のもとになるのは、60歳までに払い込んだ国民年金保険料や65歳までに掛け続けた厚生年金です。
さらに多くの年金を得たい場合は、「可能な限り働き続け厚生年金を掛けること」「年金の繰下げ受給を行うこと」などの方法があります。
参考資料
舟本 美子