【40歳代・50歳代】老後に向けて効率良く資産を増やす2つの方法

老後に向けて資産をつくる方法はさまざまです。

ここでは、皆さんがよく耳にするであろう非課税優遇制度を利用した資産運用の方法をご紹介します。

1.【40歳代・50歳代】NISA(ニーサ)で効率良く資産を増やす

NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、国が後押しする税制優遇制度のひとつで、株式・投資信託等への投資で発生した配当金や分配金、譲渡益が非課税となるものです。

通常、これらの利益に対して約20%の税金が差し引かれますが、NISAを利用して投資したものについては、いっさい税金がかかりません。

NISAは一括投資と積立投資の2つのタイプがあります。このうち積立投資は毎月一定額で投資信託を買い付けることで、リスクを分散させながら効率よく資産を積み上げていくことが可能です。

しかしながら、投資ですのである程度のリスクを伴う点には注意が必要です。

リスクといっても大小さまざま。リスクと同じ分だけリターンも期待できます。

対して預貯金はインフレに弱く資産価値は目減りしていきますが、それと同じだけの金利は期待できません。

「老後」という少し先のための資産形成ですので、”資産価値”にも意識を向けておきたいものです。

2.【40歳代・50歳代】iDeCo(イデコ)で効率良く資産を増やす

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)も国が後押しする税制優遇制度のひとつです。企業型の確定拠出年金制度を利用している方もいるかもしれませんが、掛金に上限はあるものの個人型との併用が可能です。

iDeCoは、掛金が全額所得控除の対象となるため、課税所得が減り、結果的に所得税や翌年の住民税も少なくなるというメリットがあります。

また、運用益は非課税、受給時には一括受け取りで「退職所得控除」、年金で受給する場合は「公的年金等控除」の対象となるなど、税制面での優遇が手厚い制度です。

掛金は、投資信託や定期預金などの中から選択し、その配分もご自身でコントロール可能です。

iDeCoで全額を定期預金にすればリスクなしで税制優遇の恩恵を受けられるという考えが思い浮かんでしまった人もいるでしょう。

しかしながら、定期預金の金利は低いため、iDeCoのメリットの一つとなる運用益非課税のメリットが減ってしまいます。

また、iDeCoは以下の手数料がかかる点にも留意が必要です。

【iDeCo(イデコ)でかかる手数料】

  • 加入時:2829円
  • 毎月合計:171円(国民年金基金連合会に105円+信託銀行に66円)掛金を拠出せず運用指図だけの場合は66円
  • 口座管理料:0〜500円
  • その他:受取時に振込の都度440円など

これらの手数料を上回るほどの金利が付けば全額iDeCoで定期預金にするのも一案かもしれませんが、現状は低金利ですので有効な手段とはいえないでしょう。

また、原則60歳までお金を引き出すことができない点にもご注意ください。

自分が納得できる方法で資産形成を!

仕事もプライベートも充実して、慌ただしい40歳代・50歳代。

人生の三大資金といわれる「住宅資金・教育資金・老後資金」の全てと向き合わなければいけない世帯もあるでしょう。

なかなか先のことに意識を向けにくい年代ですが、公的年金に頼ることは難しいため老後への備えは誰にとってもマストといえるでしょう。

今回は、税制優遇制度であるNISAとiDeCoをピックアップしましたが、最も大切なのは「自分が納得できる方法かどうか」です。

参考資料

和田 直子