2. いい意味でお金に執着する

続いては、ネット証券で富裕層顧客対応をしている20代女性のBさんです。「かなりの資産家でも、いい意味でお金にちゃんと執着して、お金を大事にしている人が多い」と言います。

「コスト感覚が鋭くて、何億円とある資産のうちのたった数百円、という見方を決してしない。私なんかは、資産家の人と話しているとそんな何億・何十億円とあるのなら数百円なんて誤差じゃないかと思ってしまうけれど、そこが一般人とお金持ちの人との差なのかなと思うくらい、みんなコストに対してシビア」とBさん。

さらに、「お金持ちの人たちは自分が有効に活用できていると感じないモノや、納得感のないものにお金をかけること自体が嫌いで、それは数百円だろうが1円だろうが多分同じなんだと思う。自分の資産をきちんと守る、自分の資産を自分が納得できることにしか使いたくない、という意識が強い。お金を大事にしてきたからこそお金にも大事にしてもらえるのかな」と話していました。

たしかに、自分が納得しないことには1円たりともお金を使いたくないというのは、お金を大事にすることと同じと言えるでしょう。

3. 金銭感覚や生活水準が変わらない

3人目は大手対面証券で働く20代男性Cさんです。「お金持ちの人たちって、こんなに資産ができても金銭感覚はそう変わらないんだなと思うことが多い」とのこと。

「社長のような立場にある人たちは割とお金の使い方が大胆。多分いろんな人に色眼鏡で見られるし、『あの会社の社長、安いスーツばかり着ているよね。儲かってないのかな』みたいに思われると会社のイメージにも影響しかねないので、身なりにはかなり気を使っていると思う」と続けるBさん。

「でも、それ以外のところでは『もったいない』って言葉をよく使ったり、安いスーパーを知っていたり、普段の食べ物にはあまりお金をかけていなかったり、メリハリがついている。社長という看板を背負っているがための出費は惜しまないけれど、そのほかは金銭感覚が庶民的だなと思うことが多い」と話します。

このように、収入が増えたからといってすぐに生活水準を上げることもなく、金銭感覚が狂うこともないのがお金持ちの共通点なのだそう。

「言い換えれば、どれだけお金を持っていてもお金のありがたみを知っているというか、お金は大事にしなきゃいけないものという信念があるように思う」と話してくれました。お金を大事にする人ほど、お金持ちになれるということでしょうか。