3.2 「厚生年金」平均月額：14万3965円
- 〈男性〉平均月額：16万3380円
- 〈女性〉平均月額：10万4686円
※上記、厚生年金の平均年金月額には国民年金（基礎年金）の金額を含みます。
国民年金の平均年金月額は5万円台。
厚生年金の平均年金月額は、男性が約16万3000円、女性が約10万5000円です。
また、上記は「額面」ですので実際にはここから税金や保険料が天引きされ手取り額は減ってしまいます。
現在の生活費と照らし合わせてみましょう。
年金収入だけで生活費をカバーできる「おひとりさま」はそう多くないのではないでしょうか。
このように、老後の暮らしぶりを想像・想定することは非常に重要です。老後に向けて、経済的なことだけでなく、さまざまな角度から「どういう備えが必要か」を把握することができるからです。
ここまで確認してきた貯蓄額・生活費・年金額はすべて平均的な数値です。
自分バージョンに置き換えて、より具体的に老後生活をイメージしてみましょう。
なお、老後の年金見込額は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認することができます。
現時点の年金加入記録に基づく見込額となりますので、年に1度など、定期的にチェックして老後の生活設計を見直していきましょう。
4. 40歳代・50歳代「おひとりさま」がこれから始めるべきこととは
今回は「40～50歳代のおひとりさま」の貯蓄額や、平均的な支出をながめてきました。
介護保険の支払いも始まり、老後への意識が年々強まるであろう40歳代・50歳代。
すでに老後に向けたプランはできあがっているという人もいるかもしれません。
しかし、時代は常に変化し続けています。
今考えている老後のプランが将来もずっと自分の中で同じ考えかどうかも分かりません。
これから、自身を取り巻く環境や考えが変わっても困らないよう、「準備」は必須といえそうです。
準備は早すぎて後悔することはありません。まずご自身の状況を整理し、1つずつ準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［単身世帯調査］（平成19年以降）」
- 厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」
- 総務省「2019年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
山本 大樹
