トヨタ自動車と日産自動車は2023年2月末までは個社の事情により値動きが異なりましたが、4月以降は両社とも上昇傾向です。

トヨタ自動車と日産自動車の株価推移(円:終値ベース。以降も特記ない限り全て終値ベース)2022年12月30日~2023年9月8日

出所:各種資料により筆者作成

それぞれの株価や業績、両社の配当金や株主優待についても紹介します。

※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。

1. 日産自動車(7201)の株価の年初は好決算により堅調か

2023年年初から2月末頃までは、原価高騰などの逆風要因があるなかで、日産自動車は業績が好調だったことを背景に株価が堅調に推移したと考えられます。

たとえば、トヨタ自動車と日産自動車の2022年度第3四半期の決算を見ると、両社とも営業収益、もしくは売上高では前年同期比増収となっています。

トヨタ自動車・日産自動車の前年同期比の変化率:2023年3月期第3四半期、2022年3月期第3四半期の数値より計算

出所:トヨタ自動車株式会社「2023年3月期第3四半期決算説明会」日産自動車株式会社「2022年度第3四半期決算報告」より筆者作成

営業利益を見ると、トヨタ自動車は原価高騰などの影響で減益となりましたが、日産自動車は増益を達成しています。

営業利益率も前年3.1%から3.9%に改善するなど、逆風環境下で底堅さを示しているでしょう。