「家族を持つ」という価値観
最後に、今と昔で大きく変わった価値観として「家族を持つこと」についてが挙げられます。
厚生労働省の「令和5年版厚生労働白書」によると、「結婚したら子どもは持つべきだ」という考えを支持する割合は、1992年には男性が87.5%、女性で85.4%となっており、大多数がこの考えを支持していました。
しかし、2021年の同様の調査では「結婚したら子どもは持つべきだ」という考えを支持する割合は男性で55.0%、女性で36.6%と大幅に減少しています。
男女ともに「子どもを持つ」という考えに大きな変化が見られますが、女性の場合は約50%もの減少があり、時代の変化とともに「家族を持つ」ことへの価値観も変わっているのだとうかがえます。
男女ともに考えに大きな変化が見られますが、特に女性の「結婚・家族」に関する概念に変化が見られています。
上記の価値観の変化の背景として、前述した「女性の社会進出」が進んだことで自立する女性が増えたことや、近年の物価上昇や賃金の停滞による生活苦を受け、「子どもを産まないという選択」をする人が増えているのかもしれません。
「昭和、平成」そして「令和」。変わりゆく価値観
本記事では、実際の調査データをもとに昭和や平成と比較して、変わった「4つの価値観」について紹介していきました。
数十年前と比較すると「結婚の意義」や「夫婦の役割」、「家族を持つ考え」などに大きな変化が見られました。
多様化された現代においては、自分らしい生き方を選択しやすくなっているため、令和の価値観を享受しつつ、自分にあった選択ができると良いでしょう。
参考資料
太田 彩子