三菱商事(8058)と丸紅(8002)はいずれも大手総合商社の一角です。
同業ということもあるためか、似たような株の動きを示していると考えられます。
2022年初来はいずれも6月末頃まで上昇し、その後は高値圏で横ばいとなっています。
三菱商事・丸紅の2022年末以降の株価の推移(終値ベース:円)2022年12月30日~2023年8月30日
なお上昇率は三菱商事が+62.8%、丸紅が+54.6%です(いずれも2022年12月30日~2023年8月30日の終値。以降も特記なければ全て終値を使用)。
市況が追い風となったことや堅調な業績が、両社の株価上昇の背景となっていると考えられます。
今回は三菱商事と丸紅の株価や配当金、株主優待についてみていきましょう。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
1. 【三菱商事(8058)と丸紅(8002)の株価】は2022年度通期の堅調な業績が上昇要因か
2022年6月頃までの上昇は、堅調な業績が両社の上昇要因となりました。
たとえば、三菱商事が5月に発表した2022年度通期決算によると、同社は2年連続で最高益を記録し、さらに純利益1兆1807億円と史上初の1兆円超えの純利益を実現させています。
セグメント別では、ガスや金属、自動車・モビリティと言った領域が好調でした。また一時的要因ではあるものの、不動産の売却益も大きく利益貢献しています。
丸紅についても、2022年度通期決算において5430億円の純利益を計上し、過去最高益となりました。
こちらも金属が好調だったほか、電力や金融、食料なども純利益には貢献しております。両社とも最高益を更新したことで、株価は上昇したと思われるでしょう。
2. 【三菱商事(8058)と丸紅(8002)】配当金とは
配当金についても見ていきましょう。
三菱商事は、2022年度の好業績を踏まえて配当を1株あたり180円と前年から+30円増配しました。また、2022年度中には自己株取得を実施しています。
また、丸紅についても、2022年度の配当は1株あたり78円と+16円の増配となっています。
こちらも2022年度末決算を受けての追加自己株取得をおこなっています。
なお、三菱商事の配当推移は以下の通りです。現在確認できる2016年では一貫して増配傾向となっています。また、2023年度も+20円の増配見通しです。
また、丸紅は以下の通り。こちらも2016年3月期以降は増配傾向が続いています。ただし、2024年3月期の見通しは78円と2023年3月期と横ばいです。
なお、三菱商事、丸紅の両社とも、株主優待は実施しておりません。
3. 株価における主なリスクとは
丸紅「事業等におけるリスク」や三菱商事「2022年度有価証券報告書」には多様なリスクに言及があります。
両社の内容を見比べると、次のような要因が特に株価に対する重要なリスク要因となり得ます。
- 世界情勢の変調リスク
- 市場リスク
- 気候変動リスク
2020年のコロナ・ショックや2022年のロシアによるウクライナ侵攻のように、世界情勢の変化が各社の業績やビジネスに対するリスクとなります。
局所的な出来事でも、各社が事業展開する国や地域での情勢悪化などがあれば、やはり業績や株価に影響をおよぼすでしょう。
総合商社はさまざまな市況の変化の影響をうけます。まず、ドル円をはじめとした為替変動は、基本的に円安になれば株価にポジティブで円高はネガティブです。
そのほかにも原油や鉄鉱などの商品市況、資金調達において金利市況などの影響も大きく受ける可能性があります。
総合商社が手がけるバリューチェーンにおいては、温暖化ガスを排出せざるを得ないビジネスもあります。
サステナビリティの配慮のために追加投資を余儀なくされたり、各国や地域の気候変動抑制のための規制により事業が制限される可能性も考えられるでしょう。


