株式会社そごう・西武（以下「同社」という）は、2023年8月31日、同社の労働組合がストライキを行い旗艦店である西武池袋店にて終日閉館となった。
百貨店においてストライキが実施されたのは、1962年5月の阪神百貨店（現・阪急阪神百貨店、大阪府）以来となり、実に61年ぶりであった。
同社の労働組合がストライキを行った理由は、親会社交代が決定事項となっているなかで、同社および親会社の経営陣と、雇用維持ならびに事業継続について協議がまとまらなかったことによるものである。
ストライキとは
ストライキとは、日本語表記だと同盟罷業（どうめいひぎょう）、簡略化すると「スト」であり、争議行為の一つである。
ストライキは、同社の西武池袋店で行われたように、「組合決議に基づき被雇用者が団結して労務の提供を拒否し、使用者にその労働力を利用させない行為」をいう。
法的根拠のある行為であり、日本の労働者に認められている権利である。
根拠法規は、義務教育で学習する「日本国憲法」である。
日本国憲法第28条には、
「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。」
とあり、「その他の団体行動」つまり団体行動権として（勤労する）日本国民に認められた権利である。
団結権を行使して労働組合をつくり、使用者側（経営陣）に抗議するためにストライキは行われる。
