2. 老齢厚生年金保険の受給金額の10年間の推移
一方、老齢厚生年金は老齢基礎年金の上乗せの年金ですが、これはご自身の給与額、ボーナスの額、勤務年数によって変わるため、一概には言えません。
しかし、グラフを見てもわかるように平均月額は少なくなっています。
ちなみにこの表の5年前の2007年度は16万1059円、さらに5年前を見てみると2002年度は17万3565円でした。
現在の年金額は徐々に下がっていることが分かります。
働いている間は、もらえる年金のことまで気にする方は少ないのですが、これで生活できるのかを実感してほしいと思います。
年金額が減っている理由としては、年金の計算方法が変わっていることや収入(給与やボーナス)が減っていることが挙げられます。
他にも、日本経済が停滞し給与が伸びなかったことも、こういった厚生年金の受給額にも影響しています。
周りの方がこのくらいもらっているから、このくらいもらえればいいと思うのではなく、なるべく年金額を増やせるようにしたいですね。
ここ2〜3年で考えると給与は上がりかけていますが、まだまだ上昇傾向ではありません。
しかし、少なくなったからといって何もしないのであれば、将来の不安は増すばかりです。
将来のことを考えると、会社員の方であれば、収入を増やすこと、勤務年数を増やすことで、同時に老後の厚生年金を増やしていくことはできます。
3. 自分で将来の年金を作る
最近10年間の年金額を見ると、国民年金(老齢基礎年金)はほぼ横ばい、老齢厚生年金は右肩下がりとなっています。
もっと長い期間で見ると、老齢基礎年金、老齢厚生年金ともに少なくなっています。
個人でできることとして、国民年金に関してはしっかりと保険料を払うこと、厚生年金に関しては給与やボーナスが増えることで、将来の年金額を増やすことはできます。
ただ、以前から言われているように年金額は少なくなっています。
公的年金以外にも、iDeCoなどの確定拠出年金を利用したり、自分で資産運用をしたりして、自分で将来の年金を作っていきましょう。
参考資料
香月 和政