「どうせやるならドローンで」という発想から

動画の投稿者さんにお話をうかがいました。

――今回の動画を撮影した経緯を教えてください。

あくまでクライミングを楽しむ事がメインなので、ドローン撮影はなんとなくですかね。

飛ばせそうな山(法的な意味などで問題がないか)で、天気が良さそうであれば持って行っています。 街中では飛ばせないですし、あまり飛ばす機会がないので「折角高いお金を出して買ったドローンを使ってあげたい」という気持ちが強いです。

また、小槍の上でアルプス一万尺は定番のようで、Youtubeなどにも動画が上がっていますが「どうせやるならGoProやスマホなど手元の映像だけでなく、ドローンで撮ったら映えるんじゃないか?そもそもそんなことしてる人は他にいないのでは?」と思って、撮影しようと考えました。

――登頂までの時間と、小槍の上まで登るのに苦労したことをお教えください。

前日に槍平小屋でテントを張って、そこからスタートしました。槍平小屋から小槍取り付きまでは約4時間。小槍取り付きから小槍山頂までは約3時間半。

上記の通り、当日のスタート(テント場)から小槍登頂までは約7時間半でした。登攀に関しては、岩自体が脆いところも多く、一つ一つ岩の状態を確かめながら登りました。

また、前日の夜に雨が降ったせいか、一部岩が濡れているところもあり怖かったです。気候的な面では、西面にあたるので序盤は陽が当たらず風があると肌寒かったですが、陽が登るとさえぎる物もないので暑さ対策も必要でした。

――山の魅力を教えてください。

やはり、非日常を味わえるところでしょうか。 同行者との会話、テントでの食事、景色、普段見ない動植物もそうですし、クライミングという危険な遊びをしながら自分の限界に挑戦して、失敗や成功に関わらずそれを乗り越えた時に得られる経験は、なにごとにも代えがたいものがあると思います。

槍ヶ岳の山小屋は、素泊まり9500円から利用可能

いかがだったでしょうか。今回は、Xで話題になっている「小槍の上でアルプス一万尺を踊ってみた映像」を紹介しました。

話題となった槍ヶ岳山周辺には、槍ヶ岳山荘グループが経営する槍ヶ岳山荘、槍沢ロッヂ、南岳小屋、大天井ヒュッテ、岳沢小屋があります。

小屋の宿泊料金には、素泊まり9500円(税込)、1泊3食(お弁当付)1万5500円(税込)などのプランがあり、小学生以下は6000円、中高生は3000円の割引が適応されます(全ての小屋が予約制となっています)。気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

参考資料

小野田 裕太