「君津商業」の選手たちで話し合った結果、丸刈りとなった
金城監督は丸刈りに統一した経緯について、「3年生が引退した夏の大会の後、1、2年生の選手たちで新チームの方向性について議論してもらい、決定しました。その中で髪型については、『坊主でいく』となりました。それでも完全に坊主が決定という訳ではなく、オフシーズンに入るタイミングでもう一度、選手たちとミーティングの場を設けるつもりです」と説明。
監督が丸刈りを強制するのではなく、選手から意見を吸い上げた結果が丸刈りだったのです。これも自主性を尊重する指導と言えるでしょう。
キャプテンを務める北見新捕手(2年)は、「今の時代は髪を伸ばす選手も多いですが、うち(君津商業)では坊主が良いという形になりました。坊主だけでなく、チームの良い伝統を大切にしていきたいと考えています」と元気いっぱいに話してくれました。
選手たちの成長に喜ぶ金城監督
2年生13人、1年生15人の計28人(マネージャー2人)で活動する君津商業野球部。一番の特徴と言えるのが、元気で行動力あふれるところです。
とくに印象に残っているのは、筆者が足を運んだ8つのチームが集まる講習会でのワンシーン。講師の質問に対し、積極的に答えていたのが君津商業の選手だったのです。
最前列で何度も挙手する姿から、選手自らが意見を発信していく金城監督のボトムアップ理論がチーム全体に浸透していることが十分に伝わってきました。
そんな選手たちを見た金城監督は、「積極的に挙手している姿には素直に驚きました。普段は消極的に思える選手までも手をあげていたので。勇気が必要な場面だったと思いますし」とうれしそうな様子でした。