2023年度の最低賃金の目安が初の1000円台になる予定です。
日本の賃金の底上げが見込まれますが、一方で自身の年収を上げるにはキャリアアップや昇進などが欠かせません。
課長や部長といった「中間管理職」への昇進は、キャリアアップだけでなく年収アップにもつながることから「いつかは中間管理職につきたい」と考えている人も少なくないのではないでしょうか。
とはいえ、中間管理職の人がどのくらい給与をもらっているのか、曖昧な人も多いでしょう。
本記事では、課長級や部長級の「中間管理職」の平均給与について業界別・企業規模別に紹介します。
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役職別にみた中間管理職の給与実態
まずは、役職別に中間管理職の給与実態を確認していきましょう。
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本調査」によると、中間管理職の平均給与は、部長級で「58万6200円」、課長級で「48万6900円」、係長級で「36万9000円」という結果になりました(【図表1】参照)。
上記の平均賃金から、おおよその手取り月収は、部長級で「約45万円から50万円」、課長級で「約35万円から40万円」になるとうかがえます。
部長級・課長級の平均年齢は50歳前後となっていますが、果たして中間管理職に昇進したことで生活水準はより豊かになっているのでしょうか。
総務省統計局の「家計調査(家計収支編)」によると、45歳から54歳までの消費支出額は約33万円から約36万円でした。
一昔前までは、中間管理職へ昇進すれば給与が上がることで生活水準も上がっていく傾向にありましたが、現代においては昇進しても収入と支出が同じくらいです。
「生活に余裕がある生活になる」とはあまり言えません。
特に課長級の場合は手取り月収が「約35万円から40万円」であることから、支出とほぼ同じ額となるため、収入を貯蓄に回すためには家計のやり繰りも必要になるとうかがえます。