「私鉄王国」と呼ばれる関西。JRに加え、京阪・阪急・阪神・近鉄・南海の5大私鉄をはじめとした20以上の私鉄が運行しています。
それぞれ車両のデザインやサービス、停車駅の豊富さなど個性があり、旅行の楽しみのひとつにもなっています。
ところが路線図をよく見ていると、同じ駅名なのに離れていたり、似たような駅名が密集しているなど、初見だと「どういうこと?」「ややこしいなぁ」と感じることも。
そこで今回は、関西の駅名事情について簡単に紹介!2023年夏に関西を訪れ、公共交通機関を使う予定の方はぜひ読んでみてください。
同じ駅名なのに離れた場所にある
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関西では、大阪~神戸間や大阪~和歌山間、大阪~京都間のように、JRと私鉄の線路が平行になるように設けられている区間がちらほらあります。
例えばJR「西宮駅」と阪神「西宮駅」。駅名は全く同じですが、距離は1kmほど離れており、移動するのに15分ほどかかります。
乗車する路線を間違えたから同じ駅名のところで乗り換えようとすると、少し歩くことになるため要注意です。
また世界遺産・平等院鳳凰堂の観光に便利な「宇治駅」も、JRと京阪が同じ駅名を使っていますが、徒歩で約10分かかるくらいの距離があります。
「宇治駅」の場合JRと京阪で終着駅が異なるため、平等院鳳凰堂の観光が終わり京都市内の宿へ戻るとき、「同じ名前の駅だから」と適当に電車を利用すると余分な乗り換えが発生することも。
関東だと同じ名前の駅は改札口や地下通路で繋がっていることが多いため、駅舎自体が異なる関西の鉄道事情はややこしく感じるかもしれません。
関西の鉄道を利用するときは駅名に惑わされず、地図をよく確認することがスムーズに移動するカギになりそうですね。
違う駅名なのに乗り換えが便利なことも
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同じ駅名だと離れているのに、違う駅名だと乗り換えが便利な駅があるのも関西の鉄道の不思議なところ。
例えばJR・大阪メトロ「天王寺駅」と近鉄「大阪阿部野橋駅」は隣り合うように位置しており、乗換駅としても使われています。大阪メトロ「阿倍野駅」は「天王寺駅」から1駅離れた場所にあり、初めて訪れるときは混乱しそうです。
また、大阪環状線の「野田駅」と大阪メトロの「玉川駅」は通路が繋がっており、数分で乗り換えることができます。違う名前なのに乗り換えに便利な駅だと、慣れないうちは乗り過ごしてしまいそうですね。
ちなみに大阪メトロには「野田阪神駅」、阪神には「野田駅」という駅があり、大阪環状線「野田駅」から徒歩約10分のところに位置しています。同じ名前の駅は遠くに、異なる名前の駅は近くに位置しているのはなぜなのでしょうか。
似たような駅名が密集しているエリアがある
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関西のなかでも、特に大阪市内と神戸市内には、似たような駅名が密集しているエリアがあります。例えばJR「大阪駅」周辺には以下のように、鉄道会社や路線によって似たような名前の駅が集まっています。
JR大阪駅周辺
- JR:大阪
- 阪急:大阪梅田
- 阪神:大阪梅田
- 大阪メトロ谷町線:東梅田
- 大阪メトロ御堂筋線:梅田
- 大阪メトロ四つ橋線:西梅田
また大阪の難波と神戸市内は、それぞれ以下のような駅が集まっています。
大阪の難波周辺
- JR:JR難波
- 近鉄:大阪難波
- 阪神:大阪難波
- 南海:なんば
- 大阪メトロ:なんば
神戸市内周辺
- JR:三ノ宮
- 阪急:神戸三宮
- 阪神:神戸三宮
- 地下鉄西神・山手線:三宮
- 地下鉄海岸線:三宮・花時計前
地元民でも「梅田」「難波」と言われただけではどの駅なのか判別が難しいため、集合場所を決めるときは鉄道会社名や路線名が必要不可欠です。
余談ですが、大阪メトロ「なんば駅」には御堂筋線をはじめ複数の地下鉄路線が乗り入れています。路線ごとに行先が異なるため、乗り間違いには注意しましょう。
都が置かれていたことが伺える駅名もちらほら
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現在の日本の首都は東京ですが、それ以前は関西に都が置かれていました。よく知られている関西の都は京都の平安京と奈良の平城京ですが、他の地域に都が置かれていた時期もあり、駅名に反映されています。
京都府長岡京市にあるJR「長岡京駅」は、平城京から平安京へ遷都する間の10年間のみ置かれていた長岡京という都の名前を使用しています。
滋賀県大津市にあるJR「大津京駅」と京阪「京阪大津京駅」からは、天智天皇6年(667)に天智天皇が即位したとされる近江大津宮の存在が伺えますよ。
飛鳥時代と奈良時代の大阪には難波宮(なにわのみや)という都が置かれていたそうですし、現在の難波駅との関わりについて考察がはかどります。
もちろん奈良と京都にも、古都の風情を感じられる駅名がいっぱいです!
奈良のJR「京終(きょうばて)駅」は平城京の終わりの位置を示していますし、京都市内には二条・三条・四条・五条・七条・九条と、平安京の区画割りを思わせる言葉が入った駅が点在しています。
関西を旅するときは、歴史の本を片手にあちこち巡ってみるのも楽しいかもしれませんね。
冒険気分で電車旅を楽しむのもアリかも
複数の鉄道会社の線路が並行するように設けられていたり、似たような駅名が密集したりしており、鉄道網が充実している関西。違う駅名なのに乗換駅のところもあり、冒険気分を楽しめそうです。
余談ですが、兵庫県姫路市から愛知県まで私鉄だけで移動することも可能。2023年の夏は、関西圏を走る鉄道に乗ってあちこち訪れてみてください!
参考資料
成瀬 亜希子