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(初公開日:2022年8月3日)

「人生100年時代」といわれる現代、セカンドライフに対する関心は高いのではないでしょうか。

一般的には「シニア世代はお金持ち」とイメージされる方が多いかもしれませんが、実際はどうでしょう。

ちょうど夏休みやお盆休みとなり余裕も生まれるこの時期は、これまでの貯蓄やこれからの年金について改めて見直したい時期。

今回は貯蓄額や年金の受給額など60歳代のお金事情にスポットをあて、人生100年時代を考察してみます。

1. 【60歳代】意外と多い「貯蓄ゼロ世帯」

60代で二人以上の世帯がどの程度貯蓄を持っているのか、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」を参考に確認します。

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」をもとにLIMO編集部作成

平均:2427万円
中央値:810万円


平均は2427万円ですが、平均値は一部の大きな数字に影響を受けるため実態に近い中央値を参考にした方が良いでしょう。

中央値と平均値では1500万円以上の差がありますね。

保有額の分布も確認してみます。

  • 金融資産非保有:19.0%
  • 100万円未満:6.4%
  • 100~200万円未満:4.8%
  • 200~300万円未満:3.4%
  • 300~400万円未満:3.3%
  • 400~500万円未満:2.6%
  • 500~700万円未満:5.9%
  • 700~1000万円未満:5.3%
  • 1000~1500万円未満:8.4%
  • 1500~2000万円未満:6.0%
  • 2000~3000万円未満:9.6%
  • 3000万円以上:22.8%
  • 無回答:2.6%

バラつきがありますが、3000万円以上を保有する世帯が22.8%います。

一方で金融資産非保有の世帯も約20%です。

円グラフを見ると、半数以上の世帯が1000万円に届いていません。同調査で20~70歳代の貯蓄額をみると、60歳代が最も貯蓄が多くなっています。それでも半数の方は貯蓄が1000万円に届かないとわかりました。

2019年に金融庁が発表した「老後2000万円」と比べても、多くの世帯が届いていないと言えますね。