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(初公開日:2022年8月1日)

株式会社エイチームのグループ会社である株式会社エイチームフィナジーが2022年7月28日に公表した「円安・物価高騰に伴う家計への影響と資産形成への意識調査」によると、円安による物価の高等を受け、家計に影響を受けた人は65.3%に上りました。

人生100年時代。長い老後を考えると、物価高が進むにつれ老後のお金が足りるか心配になりますよね。

近頃の一般的な定年退職は60歳~65歳ですが、「健康で働けるなら70歳くらいまでは働きたい」と、お考えの方も多いかと思います。

老後の心配といえば「老後2000万円問題」ですが、実際70歳以上ではどのくらい貯蓄されているのでしょうか。現在受給されている方の年金額についても検証していきます。

1. 70歳以上の「貯蓄平均」2209万円。しかし中央値は

これからの老後にみんなどのくらい準備しているか気になりますよね。

ただし、親しい仲でもお金に関してはなかなか話しづらいのではないでしょうか。

そこで、まずは70歳代以上・二人以上世帯の貯蓄額事情を見ていきます。

金融広報中央委員会が公表する「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」によると、70歳以上・二人以上世帯(金融資産を保有していない世帯を含む)の貯蓄平均額は2209万円です。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」をもとにLIMO編集部作成

平均だけをみると、老後資金の目安である「2000万円」を達成できているようです。ただし平均値では一部の富裕層が引き上げている場合も考えられるので、中央値に注目してみましょう。

実は、中央値では数字が1000万円となっています。

中央値は貯蓄額が少ない順、あるいは多い順に並べたときに全体の真ん中にくる人の金額をいいます。

ここでは平均値より中央値である「1000万円」が実態に近いと言えるでしょう。