4. 厚生年金と国民年金は2023年度から増額
2023年度より、国民年金と厚生年金は3年ぶりの増額になりました。
- 国民年金受給額(67歳以下):月額6万6250円
- 国民年金受給額(68歳以上):月額6万6050円
- 一般的な夫婦の年金受給額 :月額22万4482円
国民年金は1434円(68歳以上は1234円)、年額にして1万7208円も増額します。
また標準的な夫婦(平均月収約43万9000円で40年間勤務した夫(妻)と厚生年金に加入したことのない専業主婦(夫))の年金額は、月額22万4482円となりました。
物価上昇が大きな要因ではありますが、一方で年金の増額率は物価上昇率に追いついていません。実質的には目減りとなっているため、やはりシニアの年金事情は年々厳しくなっていると言えるでしょう。
5. 年金額は毎年改定!老後計画を考える
今回は70歳~89歳の公的年金の支給額について、1歳刻みで見ていきました。
ご自身が年齢を重ねたときのことを少しでもイメージすると、ライフプランも立てやすくなるのではないでしょうか。
今後の年金が増額するかは未定ですが、物価上昇が続く可能性も大いにあります。そんな状況にも対処できるように、今のうちから老後生活に向けた準備が必要になるでしょう。
例えば、一番身近な方法である貯金や、NISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の非課税制度を利用して老後資金の準備をされる方もいます。
ただし、NISAやiDeCoは資産運用の一つであるため、リスクが伴います。資産運用を選択される方は、しっかりと仕組みやリスクを理解した上で始めましょう。
この記事を読んで、老後生活について考えていただけたら幸いです。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)
- 内閣府「令和5年版高齢社会白書」
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」
- 厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」
徳原 龍裕