老人ホーム見学で見るべき5つのポイント
老人ホーム見学で見るべき5つのポイントを紹介します。
ポイント1: 建物や設備
建物や設備は、入居後の生活の質に大きく関わります。以下のポイントをしっかり確認しましょう。
■共用スペース
リビングや食堂、浴室、機能訓練室などの共有スペースは、掃除が行き届いているか、整理整頓されているかなど細々としたところまでチェックしましょう。
実際に使用することを想定して、部屋の広さや室内の明るさ、臭気、室温なども確認しておきたいポイントです。
また、浴室には自分で入れる浴槽のほかに「機械浴槽」が装備してあるか確認しておきましょう。
入居中に介護が重度化しても、機械浴槽がある施設であれば、座ったまま、あるいは寝たままの姿勢で、安全に入浴することができます。入浴回数や入浴介助の方法なども聞いておくと良いでしょう。
■居室
居室の見学では、部屋の広さや明るさだけでなく、手すりや緊急連絡装置の位置、クローゼットなどの収納スペースの大きさも忘れずに確認しましょう。
居室にトイレや洗面台がない場合は、どこのトイレや洗面台を使うことになるのか、場所や使い勝手、居室からの距離の確認も必要です。自力で行くことが難しくなった場合は、スタッフにサポートしてもらう必要が生じます。
■周辺環境
自宅や最寄駅からの距離など、施設までのアクセスも要チェックです。
アクセスの悪い場所にある施設は、頻繁に会いに行くことが難しくなるかもしれません。
入居する本人にとっても、家族が通いやすい場所であれば、「いつでも来てくれる」という安心感を得られるので、孤独感を和らげることができるでしょう。緊急時にすぐに駆けつけられる距離であれば、入居する本人も家族も安心ですね。
自立した生活を送る方の場合は、周辺にスーパーやコンビニがあると買い物に便利です。散歩できる川辺や公園などがあるかどうかも見ておきましょう。
ポイント2 スタッフ
働いているスタッフの様子もしっかりと確認しておきましょう。いくら設備が整った施設であっても、スタッフの質が悪ければ、入居したことを後悔するかもしれません。
チェックポイントは、身だしなみや言葉使い、入居者への接し方です。入居者とスタッフが明るい雰囲気で接していれば、お互いにコミュニケーションが図れている可能性が高いでしょう。
ポイント3 食事
食事は、生活の満足度を高める重要な要素です。どのような食事が提供されているのか、実際の食事場面やメニュー表を見せてもらいましょう。介護食や医療食、嫌いな食材への対応などがあるかどうかも確認すべきポイントです。
可能であれば試食をしてみて、盛り付けや味などもチェックしておくと良いですね。
ポイント4:医療体制
看護師の配置状況や、提供される医療的ケアの範囲は、施設によって異なっています。そのため、持病のある方や、日常的に医療的ケアが必要な方は、老人ホームの医療面での受け入れ体制が自身の状況にマッチしているか必ず確認しておきましょう。
そのほかにも、医療機関との協力体制や、日中・夜間における急変時の対応方法など具体的な内容もよく聞いておいてください。
リハビリテーションを受けられる場合は、理学療法士や作業療法士などの専門職が配置されているかも重要なチェックポイントです。
ポイント5:契約内容
老人ホームの入居条件は施設によって異なります。そのため、入居するご本人の要介護度や身体状況が入居条件に該当しているのか、確認が必要です。
また、見学の際には「重要事項説明書」を必ずもらっておきましょう。
重要事項説明書とは、施設の概要や職員の配置体制、利用料金、サービス内容など、施設の情報をまとめた書類です。パンフレットには書かれていない細かな情報も明記してあるので、老人ホームを決定するときの判断材料として活用できます。
まれに、見学の段階では、重要事項説明書を見せたがらない施設もあります。そのような施設は、事前に知られたくない情報がある可能性が高いため、入居先の選択肢から外すことも検討しましょう。