2023年7月14日に発表された、note株式会社2023年11月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:note株式会社 代表取締役CEO 加藤貞顕 氏
note株式会社 取締役CFO 鹿島幸裕 氏

2023年11月期第2四半期 決算ハイライト

加藤貞顕氏(以下、加藤):本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。それでは私から、第2四半期決算のサマリーについてご説明します。

第2四半期決算は、上場以来取り組んできたコストマネジメント強化や売上成長の結果、営業利益がマイナス8,800万円となり、第1四半期のマイナス2億2,100万円から大幅な赤字幅縮小となりました。

売上高についても第1四半期から堅調に成長しており、第2四半期累計で13億4,700万円、売上総利益は第2四半期累計で12億4,300万円となりました。ここまで順調にきていますので、通期の業績予想についても修正はありません。

続いて、note事業についてです。主に購読者数が増加したことにより、主要KPIであるGMVは四半期で33億1,800万円と順調に拡大しています。また、下期に向けての施策として、SNSプロモーション機能を導入するなど、GMV拡大のための開発も進めることができました。

法人向けのnote pro事業についても、有料契約数694件、ARRは4億1,600万円となり、前年比36.5パーセント増の成長となっています。「note pro」は、今年の2月より料金改定を実施していますが、改定とあわせて実施したキャンペーンの影響で、料金改定によるARR引き上げ効果は第3四半期以降に寄与する予定です。

赤字幅が大幅縮小

スライドは、営業利益の赤字幅縮小についての詳細な資料です。営業利益と営業利益率の推移グラフを掲載しています。

ご覧のとおり、第1四半期は上場関連費用や本社移転コストなど、一過性の費用を多く計上していました。第2四半期はこの一過性費用がなくなったことと売上成長したことに加えて、人件費の抑制や業務委託費用など、コストマネジメント強化を進めたことにより、大幅な赤字幅の縮小となりました。

本社移転による地代家賃の削減効果は、第3四半期以降に寄与する想定です。引き続きコストマネジメントを強化しながら、売上成長を実現し、早期の黒字化を目指していきたいと思います。

2023年11月期第2四半期 KPIサマリー

スライドは、主要なKPIの一覧です。累計会員登録者数や公開コンテンツ数など、どのKPIも引き続き伸長しており、プラットフォームは順調に成長しています。

ここからはCFOの鹿島より、第2四半期決算の詳しい数値についてご説明します。

2023年11月期第2四半期 業績サマリー

鹿島幸裕氏:2023年11月期第2四半期の業績について、もう少し詳しくご説明します。

売上高は、第2四半期の3ヶ月間で6億9,300万円となり、前年比増加率は16.3パーセントとなっています。売上総利益は6億4,100万円で、前年比20.1パーセントの増加となっています。営業損益については、8,800万円の赤字と、前年と比べて半減以上の数字となり、大幅に赤字を縮小させることができました。

経常損益、当期純損益に関しても、同様に前年と比べて半減以上となっています。また、第1四半期、第2四半期累計での数字では、売上高が前年比17.9パーセント増の13億4,700万円、売上総利益が前年比21.6パーセント増の12億4,300万円と、いずれも順調に増加しています。

参考:財務構造と重視する指標

他の財務数値および事業KPIについてご説明します。当社が重要視している財務数値としては、売上高、それから売上高に紐づく売上総利益の最大化を念頭に置いています。

事業としては「note」と「note pro」が事業の2本柱ですが、「note」については、プラットフォームで生まれる価値の総和がGMVと考えていますので、こちらの最大化を目指しています。「note pro」については、SaaS事業ですので、ARRの最大化を目指しています。

販管費については、広告宣伝費がほとんどかからないビジネスモデルとなっており、これはほかのコンシューマー向けサービスに対する特徴になると考えています。

売上高・営業利益 四半期推移

スライドに、売上高と営業利益の四半期ごとの推移をプロットしています。今期第2四半期の売上高は6億9,300万円と、もちろん過去最高で、直近の第1四半期と比べても売上を積み増すことができています。

前年比では16.3パーセント増ですが、昨年クローズしたcakes事業の影響を除くと、前年比20.7パーセント増の成長となっています。また、営業利益は8,800万円の赤字となり、直近の1年、2年と比べて最も少ない水準となっています。

これは、コストマネジメントに加え、売上拡大の効果が出たため、赤字幅が順調に縮小していると考えています。

売上高 内訳の推移

売上高の事業ごとに見た内訳の推移です。「note」が引き続き80パーセント弱程度、「note pro」が15パーセント程度の売上を占めています。

法人向けサービスは、第2四半期で4,800万円という数字になり、この第2四半期において非常に好調な売上を実現することができました。

棒グラフ一番上のその他という部分は、先ほどお伝えしたcakes事業がなくなった影響で昨年と比べて縮小しているのですが、それを除いた3つの事業に関しては、いずれも前年比、あるいは直近の四半期に比べても売上を拡大させています。

売上総利益・売上総利益率 四半期推移

売上総利益と売上総利益率の推移です。売上総利益が順調に拡大していることが見てとれるかと思います。売上総利益率に関しても、この3年で改善が進み、直近では92.5パーセントと、非常にハイマージンのビジネスとなっています。

売上原価+販管費内訳

スライドは、コスト面について売上原価と販管費を内訳でプロットしたものです。コストマネジメントの効果が大幅に出ています。

当社で一番大きなコストを占める人件費については増加が止まり、減少に転じています。人件費には採用教育費も含めており、その採用費等もなくなった影響で、直近では3億7,300万円と、前四半期から2,500万円改善しています。

その他の決済手数料、通信費に関しても、事業は拡大していますが大幅な増加はなく、フラットに近いかたちで推移できているため、こちらもコストマネジメントの効果が出ていると思っています。

地代家賃3,700万円とありますが、当社が移転したのが6月で、第3四半期の始まりが6月ですので、コスト削減効果が出てくるのは第3四半期からとなっています。地代家賃についてもまだ削減余地があると考えています。

その他については、さまざまなコストをゼロベースで見直しており、主に業務委託費なども含めて削減しました。

トータルで7億8,100万円のコストとなり、1年前の2022年11月期第2四半期と同水準のコストとなっています。そこから売上は拡大しているため、今回営業赤字が大幅に縮小したという状況です。

人員数推移

人員数の推移です。足元では採用を抑制し、フラットに転じています。今後、欠員の補填で一部採用することはあるかもしれませんが、人員数を190人や200人まで一気に拡大させるということは、現段階では見込んでいません。今後も横ばいで推移する予定です。

note:流通総額(GMV)/ テイクレート

各事業のKPIについてご説明します。まず「note」の流通総額(GMV)になります。スライドはGMVの推移を表していますが、この第2四半期3ヶ月間で33億1,800万円、前年比でプラス18.1パーセントとなっています。

note事業のGMVは、毎年第1四半期に大きく伸びやすいという傾向があり、今期も第1四半期は前期第4四半期から伸びているのですが、その伸びやすい第1四半期と比べても、この第2四半期は増えています。昨年も増えたのですが、それより前は第1四半期から減ったこともありましたので、順調に売上を積み増すことができ、堅調に推移したと思っています。

テイクレートについては、この1年ほど17.5パーセント前後で推移し、大きく変わっていません。

また、新しい数字として、このGMVに占めるサブスクリプション比率を表記しています。「note」は、個別にコンテンツを購入することもできるのですが、月額課金というかたちで購入することもできます。

そのサブスクコンテンツ比率が19.9パーセントと、GMVの約2割が毎月積み上がっていく売上となっています。サブスクの絶対額が増えていくと、このGMVの底支えになると思っています。

参考:テイクレートを構成する要素

先ほどお伝えした17.5パーセントのテイクレートの内訳についてです。考え方については、スライドに記載のとおりになりますので、後ほどご覧いただければと思います。

note:購読者数とARPPU

先ほど、GMVは33億1,800万円とお伝えしましたが、それを購読者数とARPPUに分解したものがこちらのスライドのグラフになります。こちらは1ヶ月あたりの数字になります。1ヶ月あたり約43万人が購読しており、1人当たりの購読金額は2,573円になります。

今期、GMVが増えた要因としては、購読者数の増加がドライバーとなっています。「『note』をまだ購入したことがないよ」という方は多いと思いますが、1度購入していただいた方が継続購読をされる傾向が見られるため、購読者が増えることで事業がますます拡大していくと思っています。

noteのグロースモデル

次に、より詳細なメディア系のKPI、クリエイターやコンテンツ、読者の数をご説明します。

クリエイティブの街 noteの成長

「note」にアカウント登録をしている方々の累計会員登録者数については、663万9,000人と順調に増えています。

次に、「note」で公開されているコンテンツ数は3,490万件ということで、3,500万件弱の非常に膨大なコンテンツが「note」上に存在しています。これはプラットフォームとしても巨大な数字であると思います。

そして、それを投稿するクリエイター数についてです。こちらも順調に増えています。117万人がこれまで「note」を使用して投稿しており、いずれの指標も順調に拡大していますので、「note」という街が広がっていると言えるかと思います。

note:クリエイターの継続利用によるリカーリングレベニュー

クリエイターの売上が、どんどん積み上がっていくことが「note」の事業上の特徴でもあります。例えば、スライドのグラフは、「note」で初めて有料記事を販売した方々の、開始年度別のGMVの推移を表しています。

2022年に「note」を始めた方々のグラフからもわかるとおり、第2四半期、第3四半期と時が経つにつれて売上が増えています。特徴的なこととしては、2023年に入っても売上が減ることなく、積み上がっていることです。「note」を継続して活動することで、クリエイターのファンが集積するという特徴があります。

クリエイターからしてもこのようにストック型の売り上げが見込みやすいということで、2023年度もさっそく、新しいクリエイターが加入し、売上が増えています。このような点が、クリエイターの継続利用につながっていると思います。

note:購読者データ(2022年度)

スライドは購読者側のデータです。先ほどもご説明しましたが、2,500円から2,600円がARPPUになっています。この左側のグラフからは、GMVに対する平均単価別の構成比にどのようになっているのか読み取ることができます。

月額課金額が2,000円以下という方の割合は約21パーセントになります。また、「2,000円から5,000円ぐらい使うよ」という方や、1番高いレンジだと「30,000円以上使うよ」という方もいます。ご覧のとおり、非常にバランスの良いグラフになっていると思います。

当社のGMVは、例えば「100万円以上使うよ」といった重課金の方に依存しているわけではありません。非常に健全で、サステナブルな購買行動が見て取れると思います。

右側のグラフについては、「note」を購入している方々で、1年のうち2ヶ月以上「『note』を買ったよ」という方がどの程度いるかを示しています。

約9割の方が、1年間で2ヶ月以上購入しており、1年間で6ヶ月以上購入している方の割合は64.5パーセントとなっています。1回購入すると「また買ってみたい」と思っていただけるリピーターが増える傾向があります。

非常に昔の話になりますが、「Amazon」などで初めて買い物をする時、ネットでの買い物には不安もあったと思います。ただ、最初は恐る恐るでも、いざ買ってみると非常に便利で、今では月に数え切れないくらい購入されている方も多いと思います。

世の中には、「note」の購買経験がない方がまだ多いと思います。そのような方々に「note」を知ってもらい、そして、その中のクリエイターの「note」を買っていただきたいと思います。

そうすることで、「じゃあ他の人のも買ってみよう」「同じクリエイターから他のものも買ってみよう」といった行動につながっていることが、このグラフから読み取ることができます。そのため、このような購入体験や裾野も広げていきたいと思っています。

note pro:ARR / 有料契約数 / チャーンレート

「note pro」についてです。「note pro」はARRを主な指標としています。ARRは4億1,600万円、前年比で36.5パーセント増の成長となっています。有料契約件数は694件になります。直近の第1四半期が690件ですので、非常に獲得が鈍ったように見えるかと思います。

この要因としては、第1四半期と第2四半期の間で行った、価格改定が挙げられます。「note pro」はSaaS型の事業で、月額5万円でサービスを提供していましたが、直近のインフレ等の影響や当社の提供価値の見直し等も含めて、月額8万円に値上げしました。この値上げ前の駆け込み需要ということで、第1四半期に多くの方に契約をしていただきました。その反動がこの第2四半期に来たことが、有料契約件数の伸び率の鈍化につながりました。

しかしながら、影響は一過性のものと見ています。さらに、今後は8万円の単価の方が増えていきますので、獲得件数に照らして、ARRの伸び率も上がっていくと思っています。そのため、「note pro」の事業の前提が大きく変わったとは思っていません。

第2四半期においては、キャンペーンで改定価格の8万円から少し割り引いて販売していた分がありました。第3四半期以降は正常の価格に戻りますので、8万円への値上げ効果がさらに効いてきて、ARRの伸びにも寄与すると考えています。

次に、チャーンレートについてです。スライド右側のグラフにあるとおり、2パーセント前後で推移しています。

直近の取り組み

直近の取り組みについてご説明します。まず、第2四半期の始まりの3月に、福島県の教育委員会と協定を締結し、福島県内の99校が「note」を開設しています。

「note」は、学校、自治体、国の機関などに幅広く使っていただいており、行政の情報発信のDXを「note pro」などの商材でサポートしています。今後も、自治体などとの取り組みを広げていき、「note」の「面」を広げていきたいと思っています。

同じく3月に、上場企業のIR記事を配信する共同運営マガジン「IR note マガジン」を創刊しました。上場企業がIR発信をする際には、「Twitter」などのSNSに加え、「note」で発信する事例が増えています。「note」には、クリエイターが集まり情報発信する「マガジン」という仕組みがあります。「IR note マガジン」は、その仕組みを利用して、共同で運営するマガジンとしてリリースしています。

当初は31社で始まりましたが、興味を持たれる企業も増えています。このように、企業が情報発信するインフラとしても「note」を広げていければと考えています。

4月には、AIアシスタント機能や「創作大賞」という日本最大級の投稿コンテストの募集を開始しました。スライドには5月、6月の記載もありますが、後ほど加藤から詳細の説明がありますので、ここでは割愛します。

コストマネジメントの取り組み(※数値は4月14日修正公表時点から修正なし)

スライドは、4月14日の決算発表で示したもので、中身は変わっていません。コストマネジメントの取り組みが、当社の業績に順調に寄与したと考えています。

人件費については、4月に「採用抑制等を通じて、横ばいに向かいます」と説明していたのですが、実際に横ばいに転じています。直近の人件費の推移は、フラットまたは減少に転じています。

地代家賃については、6月にオフィス移転を実施したため、移転費用等の一過性の費用の計上がありましたが、今後、特に第3四半期以降はコスト削減の効果が効いてくると考えています。

業務委託費については、社内のオペレーション効率化と合わせ、ゼロベースで見直しました。すでにコストインパクトが出ているものもあり、順調にコストマネジメントが強化できたと思っています。

このような取り組みが第2四半期に寄与しており、4月に発表していたプロジェクトが順調に進捗したというご報告になります。

2023年11月期業績予想(※数値は4月14日修正公表時点から変更なし)

今期の業績予想についてです。こちらも、4月に公表した数字から変わっていません。

売上高は28.5億円から31.5億円のレンジで見込んでいます。売上総利益は25.2億円から27.7億円、営業損益に関しては4.3億円の赤字から6.3億円の赤字のレンジで見込んでいます。第2四半期は順調に推移しましたので、変更はありません。

中長期的な業績見通し

中長期的な業績見通しについてです。こちらも変更はありませんが、方針としては「note」「note pro」を中心に、売上を順調に拡大させていきたいと思っています。そのため、引き続きトップラインの成長を図っていきます。

コスト面に関しては、お伝えしたように、一番大きな人件費の増加が止まっている状況です。引き続き規律を持って、コストが大幅に増加しないよう、必要なところを見極めて投資をしていきます。

この売上とコストの取り組みを通じて、2023年11月期第2四半期のように赤字幅が縮小していくと想定しており、全体としての黒字化も早期に目指していきます。

続いて、加藤から今後の成長戦略についてご説明します。

noteが取り組む課題と具体的な施策

加藤:ここからは私より、今後の成長戦略についてご説明します。まずは、当社が具体的な施策に取り組む際の考え方についてです。

当社は、「note」というプラットフォームにおいて、利用者のみなさま、とりわけクリエイターのみなさまが、スライドに掲げた3つの課題を解決することを目指しています。

1つ目は、いい作品を生み出す「CREATION」です。2つ目は、作った作品を広く人々に届ける「DISTRIBUTION」です。3つ目は、その作品を収益化する「FINANCE」です。

この3つの課題に取り組んで、バランスよく伸ばしていくことが、「note」が提供する価値を最大化するために重要であると考えています。この観点から、具体的な施策に取り組んでいますので、それをご紹介します。

AIアシスタント(β)の導入

まずはCREATIONです。作品が生まれやすくするため、創作のための施策として取り組んでいるものです。

創作支援ツール「AIアシスタント(β)」機能の導入を行いました。こちらは、今年の2月より限定されたユーザーのみなさまにお使いいただき始めたものなのですが、4月から全クリエイターへの機能提供を開始しました。

「AIアシスタント(β)」機能は、これまでに累計で2万4,000人を超えるクリエイターのみなさまにご利用いただいています。会員の種別によって使える機能数に差をつけており、月100回まで使える「noteプレミアム会員」は3ヶ月で6パーセント増加しました。

AIアシスタント(β) 機能一覧

「AIアシスタント(β)」には全33の機能があり、無料会員は25の機能を月5回まで利用できます。月額500円の「noteプレミアム会員」の方は月100回まで使えます。こちらが、先ほどお話しした3ヶ月で6パーセント増えた会員種別です。

また、法人向けプランである「note pro」の契約者さまについては、33すべての機能が回数無制限で使えます。法人限定機能として、プレスリリースの構成提案や、炎上リスクのチェックといった機能も設けています。

全般としては、記事のアイデアや構成、書き出しを提案する機能が多く活用されており、みなさまの創作活動を助ける機能としてご利用いただいています。

今後は、創作の助けとなるのはもちろんのこと、炎上防止なども今非常に重要な機能として、注目していただいていると思います。そのようなところも含め、開発を強化していきたいと考えています。

創作大賞の開催

あらゆる創作を対象とする投稿コンテスト「創作大賞」についてご紹介します。この「創作大賞」もCREATIONにまつわるもので、小説・漫画・映像・音楽・音声など、ジャンルを問わない、インターネットにおける創作を対象とした投稿コンテストです。

10社以上のさまざまな出版社やテレビ局と連携して開催しており、受賞クリエイターには書籍化や映像化など、デビューのチャンスがあるというものです。

こちらは去年も開催しており、書籍化や映像化された作品が出ました。去年は約1万6,000件の応募だったのですが、今年は現時点で締め切りになっていないにもかかわらず、すでに6万5,000件を超える応募があり、ますます注目度の高いコンテストになっています。ここからまた新しい作品が生まれてくるのではないかと考えています。

「創作大賞」の他にも、さまざまな企業にご協賛いただき、ハッシュタグを使ってコンテンツを募るコンテストを常時開催しています。クリエイターのみなさまにとっては創作活動のきっかけにもなりますし、企業のみなさまにとっては、ブランドイメージの醸成や、消費者あるいはクリエイターのみなさまとのつながりを生む仕組みとしてご提供しています。

当社は、今後もこうした取り組みを通じて、より多くのクリエイターのみなさまが作品を投稿し、そして活躍される機会を作りたいと思っています。

クリエイターエコノミー協会主催「誹謗中傷対策検討会」に参画

当社は一般社団法人クリエイターエコノミー協会の代表理事を務めています。クリエイターエコノミー協会は、クリエイターが安心安全に創作活動に取り組むために、BASE、UUUMと一緒に立ち上げました。現在では、50社を超える企業のみなさまにご参画いただいており、行政や政府とのさまざまな折衝をして、クリエイターのみなさまが活躍しやすい仕組み作りを行っています。

その取り組みの中でも、今大きな社会問題になっている誹謗中傷対策に、業界の垣根を越えて取り組んでいます。スライドの左側に掲載した5社で連携し、働きかけのための「誹謗中傷対策検討会」というものを設立して、当社も参画しています。

引き続き、クリエイターのみなさまが創作に集中し、安心安全にモノづくりが続けられるよう、クリエイターエコノミーのさらなる拡大に貢献しながら、「note」事業も拡大していきたいと思っています。

アプリの機能強化・ポイント制の導入計画

ここまでCREATIONの話を主にしてきましたが、続いてはDISTRIBUTIONとFINANCEの両面に貢献する施策として、アプリの機能強化・ポイント制の導入に向けた計画についてご説明します。

現在「note」は、iPhoneあるいはAndroidのスマホアプリから課金ができません。これによって、アプリの機能強化に取り組みづらい状況となっていました。アプリを機能強化しても、そこからは課金ができないということになると、やはりアプリの機能強化はしにくくなります。したがって、基本的にみなさまにはWebから「note」を使ってもらい、そこから購買行動をしていただくという流れでした。

スライドの左側にあります、「note」のページビューの閲覧手段の内訳のグラフをご覧ください。スマホアプリとスマホのWebブラウザを合わせると8割程度いらっしゃいます。半分程度を占めるスマホのWebブラウザで見ている方は課金ができるのですが、アプリから使っている方は課金ができないという状況です。

この状況ではアプリを伸ばしづらいので、アプリから課金ができるようにするというのは、当社としても非常に重要な課題になっています。そこで、ポイント制の仕組みを導入し、課金が可能になるよう計画しています。

一般的に、アプリはWebよりもエンゲージメントが高いので、これを実現できれば、より集中してアプリを強化していくことができます。

アプリの利用により、ユーザーがいろいろなコンテンツを閲覧することはもちろん、他のWebサイトに出ていきづらくなります。それによって、クリエイターのみなさまに活躍の機会や、コンテンツの販売の機会をより多く提供できるということで、当社としては力を入れて行っているところです。

他にも、ポイント制があればキャンペーンなどもできますので、そのようなことも期待して進めています。こちらは、開発に着手して進めているのですが、導入時期について現時点では未定です。アップデートがあればお知らせします。

サブスク機能「メンバーシップ」の拡大

FINANCEの取り組みとして、「メンバーシップ」機能という、月額課金の仕組みを昨年7月に提供開始しました。実は昨日、導入から1周年となりました。「メンバーシップ」の導入によって、サブスクの利用者が拡大しており、サブスクの開設数は1万2,000件超になっています。

「メンバーシップ」はコミュニティとして運営することに使っていただいたり、他にもオンラインレッスンを実施したり、ファンクラブとして活用したりと、いろいろな用途にお使いいただけます。順次拡大していく予定で、機能の改善もしていく方針です。

SNSプロモーション機能・PayPayゲスト課金対応

同じくFINANCEにまつわるものですが、課金関連機能についても随時アップデートしています。5月には「SNSプロモーション機能」を提供開始しました。

「note」はSNSを通じて見に来てくださるお客さまが多いのですが、この機能は見に来たお客さまにSNSで拡散を手伝っていただき、その結果、無料や割引価格で購入ができるような仕組みになっています。

クリエイターのみなさまにとっても、自分で宣伝するだけではなく、ファンのみなさまに宣伝協力してもらえる仕組みになるので、購入する側にも、クリエイターのみなさまにも合理的な仕組みです。

これによって、クリエイターのみなさまは販売機会を増やすことができ、当社としても結果的にGMVが伸びることにつながります。ファンのみなさまも、お手軽に購入できることによって、クリエイターのファン層を拡大して、コンテンツ販売をより加速させていきたいと考えています。

「PayPayゲスト課金対応」については、昨年3月からPayPayを利用した課金を「note」にも導入しています。PayPayは非常に普及しており、利用対応の開始後にGMVが伸長しています。

基本的に、課金手段は増やせば増やすほど、販売機会が増え、読者も購入しやすくなります。そして、クリエイターにとっても売上が増えるということで、販売手段を増やすのは良いことだと考えます。

今回の「PayPayゲスト課金対応」機能は、「ゲスト課金」ということで、「note」の会員以外の方でもPayPayを使ってコンテンツが買えるという仕組みです。今のところ、「note」のIDがないとPayPayでコンテンツを買うことはできません。

「note」のIDを持っていない方が「note」のクリエイターのコンテンツを見に来て、IDを作らなくてもPayPayで買えるというのは、やはり便利ですし、クリエイターのみなさまにとっても、より販売がしやすくなるということです。

また、PayPayのキャンペーンなどとも一緒に売上を伸ばすことができます。より幅広い方に「note」のコンテンツを買っていただく機会になると期待しています。今後も課金機能は随時アップデートし、GMVのさらなる拡大につなげていきます。

C向けとB向けのハイブリッドなグロース戦略

CtoCの「note」のサービスを伸ばし、ユーザー数がより大きくなっていくことで、法人向けの「note pro」の利用者もそれにメリットを感じていただき、お客さまにコンテンツを展開したり、あるいはコンテンツとして一緒に活動したりということが可能です。

「note」というプロダクトを磨き、クリエイターのみなさまに便利に使っていただき、ファンのみなさまに集まっていただきながら、「note pro」を強化して販売していくことが、今後の基本的な方針です。

noteが目指すのはインターネット上の「街」

当社は「note」というサービスをインターネット上の「街」と考えています。個人法人問わず、あらゆる人の創作活動やビジネスの拠点となるように、今後も取り組んでいきたいと思います。

私からの説明は以上となります。

質疑応答:売上成長率の鈍化要因について

司会者:業績は順調に推移しているとのご説明でしたが、売上高成長率は前年比16.3パーセントとなっています。成長率は第1四半期に比べると弱まっているように見え、成長は頭打ちになっていると思います。御社の見解を教えてください。

鹿島:今期の成長率は前年比16.3パーセントとなっています。先ほどご説明したように、いくつか要因があると思っています。

まず、2022年はcakes事業の売上が第2四半期にしっかり存在していたのですが、2022年夏以降にクローズしました。その分の売上が今期はゼロとなった分、売上成長が弱まっています。「cakes」を除くと、前年比20.7パーセントの成長となっています。

次に、2022年11月期第2四半期は、第1四半期と比べても売上が非常に大きく伸びました。2022年第2四半期に「PayPay」の課金を初めて導入し、非常に上手くいったことが要因です。GMVを押し上げて当社の売上も増えました。今期ももちろん「PayPay」は導入していますが、昨年の売上が非常に大きかったため、昨対比では売上が少し弱まっています。

ただ、今後GMVを伸ばすために、この第3四半期には「PayPay」のゲスト課金も始まっています。また、SNSプロモーション機能など、DISTRIBUTIONとFINANCEをさらに向上させる取り組みも第3四半期以降、ヒットしてくると考えています。

さらに、アプリ課金やポイントの導入等も通じて、今後も継続的にGMVを伸ばしていけると思っています。そのような意味で、今後もこれ以上の成長率でどんどん売上を伸ばしていけると考えています。

質疑応答:黒字化する時期について

司会者:今回はかなり大幅な赤字縮小となっているようですが、今期中、例えば第4四半期頃には黒字化する可能性はありますか? 早期の黒字化を目指しているとのことですが、黒字化はいつ頃になるのか、現時点の想定を教えてください。

鹿島:今期はスライドのとおり、赤字幅を大幅に縮小させることができました。この取り組み自体はどんどん続けていきますので、トレンドとして赤字幅が縮小していくと考えています。

具体的な黒字化の時期についてははっきりとご回答できませんが、今のペースでいくとそこまで遠くない時期に黒字化を実現できるのではと思っています。

質疑応答:アプリの機能強化やポイント制導入による業績への影響について

司会者:アプリからもコンテンツが買えるようになることで、売上成長につながるのではないかと思いました。アプリの強化やポイント制による業績への影響は、どれくらい見込めますか?

鹿島:このアプリの強化やポイント制は以前から社内では検討していたものですので、今期の業績には織り込んでいます。したがって、4月開示時点の数字には織り込まれています。

中長期的には、当社のGMVをグロースさせることに寄与すると思っています。具体的にどれくらいパーセンテージで伸びるかは、実際に取り組んでみないとはっきりしませんが、スライドのとおり、今スマホアプリで「note」を見ている方は27.0パーセントいます。この方々は、今はダイレクトに「note」を買うことができませんので、課金のチャネルが増える意味では、GMVを押し上げる効果があると思っています。

また直接的な課金以外にも、当社も開発リソースを割けるようになったため、アプリがますます使いやすくなっています。WebやスマホのWebブラウザに比べ、アプリのエンゲージメントが高くなっているため、利用頻度が高まったり、ユーザーのコミュニケーションが盛んになったりします。

結果として、「note」の利用頻度が高まって、全体的な利用頻度や、最終的にはGMVなどの数字への貢献も見込めると思っています。

それが1桁パーセントなのか、数十パーセントなのかは、実際に取り組んでみないとはっきりしませんが、当社としてはGMVを伸ばすのに非常に有効な施策だと考えています。

質疑応答:「note pro」の料金改定の影響について

司会者:「note pro」は、有料契約数とARRのグラフを見ると第1四半期からあまり伸びていないように見受けられました。5万円から8万円という料金改定の影響で、営業がしづらいといった状況になっていませんか? 営業現場への影響や契約状況について、もう少し詳しく教えてください。

加藤:鹿島からのご説明とも若干重複しますが、5万円から8万円に料金を上げる直前に、半額キャンペーンを実施しました。この後料金が上がることも予告していたため、第1四半期にはかなり駆け込みでお客さまの契約を取り込んでいます。その反動も、第2四半期の伸びが弱くなったことに多少影響していると思います。

ご質問の趣旨は「料金が8万円になって、営業がより大変になっていないか?」だと思います。もちろん金額が上がることによって、現場でお客さまの判断がより慎重になることはあると思いますが、ニーズ自体に変調はなく、新料金でも新規契約が取れています。

先ほどお話ししたとおり、キャンペーンが終了し、今は5万円の契約者と新しく入る8万円の契約者が混在しているため、ARRの押し上げ効果は後で出てきます。

契約件数の伸びは多少鈍化する可能性があると思いますが、値上げ幅で解消できると考えており、今後は新料金の割合が増えていくため、ARRを順調に伸ばしていけると考えています。

質疑応答:競合企業とnoteの強みについて

司会者:上場企業のうち御社と競合する企業と、競合企業に対する御社の強みについて教えてください。

加藤:スライドをご覧いただければと思いますが、当社はかなり特殊なポジションにいる会社だと思っています。メディアの会社をプロットしたものが左側の図です。横軸は課金なのか広告なのかという収益軸で、縦軸がCtoCかBtoCかという軸です。

従来多かった事業は、左下のBtoCの広告によって収益化するというモデルです。最近は課金が増えてきていますが、これは図の右下になります。CtoCの広告ブログのようなものもありますが、「note」は右上のポジションにいます。

結論としては、ここにはあまり競合するメディアはないと思っています。クリエイターのみなさまが創作活動に見合った対価を得られる仕組みとなっている、かなりユニークなポジションにいるため、結果として、クリエイターのみなさまが本気を出せる場所であり、収益化を意識した良質なコンテンツが集まりやすいことが当社の強みになると思います。

質疑応答:採用抑制方針について

司会者:今後は採用を抑制する方針とのことですが、優秀な人材は各社取り合いとなっている中で競争力の維持は可能でしょうか?

加藤:今、採用抑制しているのは、少し前にかなり積極採用したためです。優秀な人材をたくさん採用できたため、結果、今は抑えることができています。この前提の上で、もちろん人が辞めていくこともありますので、補充するための採用はしていきます。したがって、そこは問題ないと考えています。

質疑応答:海外での事業展開について

司会者:将来的に海外での事業展開は考えているのでしょうか?

加藤:最初に、クリエイターにまつわる3つの課題をお伝えしました。「CREATION」「DISTRIBUTION」「FINANCE」の3つの課題は、日本だけではなく世界的な課題だと思います。

メディアにおけるインターネット上の課題は、世界のどこでも同じ状況にあるため、このビジネスは世界的にチャンスがあるエリアだと思っています。したがって、将来的に目指しているかという質問に関しては、イエスです。

ただし、それがいつ頃からかと言うと、もう少し力をためてからというのがお答えになると思います。まだまだ、必要な機能の検討や作製、それを使用していただいた上で、その機能をしっかり確かめるというプロセスが必要と思っています。そこをもう少し進めてから、海外事業にチャレンジできたらと考えています。

質疑応答:AIアシスタント機能の今後の取り組みについて

司会者:ChatGPTを活用したAIアシスタント機能の今後の取り組みに期待しているのですが、現状新たな開発は進めているのでしょうか? アップデート状況について教えてください。

加藤:2月に一部の会員向けに機能提供を開始して、4月にすべての会員のみなさま向けにも提供を開始しました。この間も、使用状況を見ながら、かなり機能を追加したりリファインしたりしています。

今後についても同様の運用となります。みなさまにどのように使われるのかということもありますし、この分野は技術の進歩が著しく激しく、さらに新しいものが出てきて、それをうまく活用する方法があれば、もちろんすぐに取り込んでいくことは考えています。

したがって、お答えとしては使用状況と技術の進歩に対応しながら、創作活動に効くものや法人向けに便利なものがあれば提供していき、進化させることで、より多くのみなさまに使ってもらえるようにしたいと思っています。

質疑応答:「note pro」の成長率のイメージについて

司会者:「note pro」は料金改定の効果が第3四半期以降に出てくるという説明でしたが、今後の成長率はどのくらいになる見通しでしょうか? 料金改定によって成長率はさらに高まっていく想定なのか、それとも現状の3割程度の目線でしょうか? 成長率のイメージについて教えてください。

鹿島:料金改定によって、いろいろな影響があると思います。今まで5万円で販売していたものが8万円となるため、単純に1件当たりの売上を押し上げる効果が増えます。一方で、お客さまからすると費用が増えることになるため、獲得契約数に影響が出る可能性はあると思います。

今回、8万円に料金改定したのは、ARRベースで考えて、契約数と単価のかけ算で「note pro」の売上を最大化するためには、当社の提供価値からしてもこの額がいいのではないかということで実施しています。

お答えとしては、最低でもこれまでと同じかそれ以上のARRの伸びを続けていきたいと思っています。Appendixに少し資料を入れていますが、中長期で見ると「note pro」は非常に大きな市場を狙っています。

Webページがますます増えている中で、ノーコードでWebページを作成し、さらにたくさんの人に見てもらうためのソリューションは、今の世の中には存在していません。

そこへ、「note pro」でより簡単にWebページを作成し、コンテンツを配信し、よりたくさんの人に見てもらえるというニーズを考えると、非常に大きな市場が広がっていると思います。

今は有料契約数は3桁ですが、中長期的には4桁あるいは5桁を目指していける事業だと思っています。成長率を鈍化させず、より大きな成長を狙っていきたいと考えています。

質疑応答:違約金収入の内容について

司会者:営業外収益に計上されている違約金収入の内容について教えていただけますでしょうか?

鹿島:スライドに記載しているとおり、「note」には利用規約があり、AIや当社のパトロールによってコンテンツチェックをしています。サービス料金が無料・有料問わずコンテンツチェックをしていますが、有料で販売して売上が上がっている中で利用規約を逸脱しているものに対しては、アカウント停止などの措置を講じています。

そのようなケースでは、利用規約に違反したということで、当社が売上金を没収するかたちで金銭が発生する場合があり、P/L上に違約金収入として計上されています。

質疑応答:GMVの成長率について

司会者:「note」のGMVの成長率が18パーセントで、昨年に比べると伸び方が緩やかになっていると思います。今後、さらにGMVを大きく伸ばせるのでしょうか? いろいろな施策について紹介がありましたが、今後のGMVの成長に向けて1番のポイントを教えてください。

加藤:1番のポイントについては、なかなか答えにくい質問です。先ほどもご説明したとおり、「note」がクリエイターのみなさまに対して取り組む課題は、「CREATION(いい作品を生み出す)」「DISTRIBUTION(広く人々に届ける)」「FINANCE(収益化する)」の3点です。

例えば、作品が作りやすくても届かにくかったら意味がありませんし、届いたとしてもコンバージョンしなければいけないので、これらをしっかり連携させ、それぞれバランスよく伸ばしていく必要があります。

しかし、短期的には、今こちらは強いが、こちらは相対的に弱いため伸ばそうといった状況もあります。現在、かなり力を入れて取り組んでいるのが、DISTRIBUTIONやFINANCEの部分です。もちろん、同時にCREATIONを手助けするような仕組みも行っています。

結果としては「それぞれのバランスが大事になる」ということがお答えになります。

質疑応答:コンテンツ売上につながる施策について

司会者:サブスク機能『メンバーシップ』を強化していくとのことでしたが、コンテンツ売上につながるその他の施策は考えていますか?

加藤:クリエイターみなさまのコンテンツを、どのように伸ばしていくかという質問だと受け取りました。

まず、「note」には単発でコンテンツを売る機能と、サブスクリプションの機能があるというのが現状です。こちらをDISTRIBUTION、つまりよりレコメンデーションを強くして、より多くの方に見てもらうことで、届けるべき人に届けて売上を伸ばすことも当然行います。

そしてまた、例えば「PayPay」のような課金手段を増やすことで、今あるものをより広げるという方向性が大きくあります。

サブスクリプションや単発課金以外の選択肢を増やす施策があるかという質問に対しては、あり得ると思いますが、現在は発表できる段階のものはありません。

しかしながら、クリエイターのみなさまのサクセス手段は多ければ多いほうがいいと考えているおり、選択肢を増やす可能性はあると思います。

質疑応答:「note」へのアクセスについて

司会者:Twitterから「note」にアクセスすることが多いと感じています。足元でTwitterの動向がいろいろと話題になっていますが、「note」の閲覧数が減るなどの影響は出ていないでしょうか?

加藤:おっしゃるとおり、「note」はTwitterからのアクセスも多いのですが、Twitter以外にもSNS全般からアクセスする人がたくさんいます。

ほかにも、検索経由やアプリ、Webサイトを直接フォローするなど、いろいろなケースがあります。その中でもSNS経由はかなり多い方ですが、現状ではTwitterの動向から受ける影響は、そんなにありません。

しかし、今後は影響があると思っています。先ほどお伝えしたアプリを強化する件は、実はこちらの課題へのアンサーにもなっており、「note」のアプリの利用者が増えると、かなり強力なアクセス経路になると考えています。

アプリに直接アクセスしてもらえれば、繰り返し見続けられるため、外部の状況による変動リスクが減るという意味もあると思っています。アプリだけではなく、検索や他の手段もより強化していくことによって、このようなリスクは当然軽減できます。

また、新しい他のSNSにもどのように対応していくか検討し、いろいろな手段で「note」にアクセスしやすくすることで、またアプリを強化していくことで、リスクは軽減できると思っています。

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