2023年7月13日、総務省が公開しているマイナンバーカードの交付数に、死亡や引越し後の失効、自主返納などの理由で廃止された約492万枚(2016年1月~23年6月末までの累計)が含まれていることが発覚しました。
廃止分がカウントされていなかったということは、合わせて公表していた人口に対する交付率が「どれだけ国民に行き渡っているか」という指標にはなっていなかったということです。今回の問題を受け、総務庁は今後の集計方法を見直す方針を示しています。
ただ、デジタル庁が7月14日に更新したマイナンバーカードの申請件数・健康保険証の登録件数・公金受取口座の登録件数などの数値には、問題発覚後であるにもかかわらず、この方針は反映されていないようです。
「各データや数値の定義については、所管省庁が個別に発表しているものに準拠している」との記載があるので、総務省の方針と一致させる必要はないということなのかもしれませんが、同種データにおける基準のズレからは省庁間の連携不足が透けて見えます。
※下記データは「廃止分が含まれていない可能性がある」という前提で、ご紹介します。
【マイナンバーカード】カードの申請件数・累計交付数
デジタル庁が2023年7月14日に発表した政策ダッシュボード(ベータ版)によると、7月9日時点のマイナンバーカードの累計申請件数(有効申請)は9743万5059件、累計交付数は9337万4197件。人口に対する申請件数率は77.4%。1日あたりの申請件数は9919件(直近4週平均)。先週の申請合計件数は6万1164件で、前週から9104件減でした。