先の見えない老後生活には、漠然とした不安がつきまといがちです。
運用がいまいち当てにならない公的年金も、不安の要因の一つではないでしょうか。
老後生活を迎えるまでに、どのくらいの資金をもっておいたほうがいいのか、また他に収入源は必要なのか、など考え始めるとキリがありません。
本記事では、現在公的年金を受給している人の受給金額の分布を確認しつつ、老後資金の運用について言及しています。
実際にもらえる金額をイメージしつつ、老後生活に備えた資産形成を具体的に考えてみてはいかがでしょうか。
1. 厚生年金月額のボリュームゾーンは10万円以上20万円未満
厚生労働省がまとめた「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の月額受給においてもっとも層が厚いボリュームゾーンは、10万円以上20万円未満のゾーンで、全体の61.4%でした。
内訳は、月額10万円以上15万円未満が30.8%、月額15万円以上20万円未満が30.6%です。
次いで多いゾーンは、月額5万円以上10万円未満の20.8%でした。
月額5万円以上10万円未満から月額15万円以上20万円未満のゾーンで全体の約8割を占めています。
月額20万円を超える割合は全体の15.5%です。