1.2 年金シミュレーション【70歳代で受け取る場合】

70歳代の年金受給額は、下表の通りです。

出所:日本年金機構「年金の繰上げ受給」「年金の繰下げ受給」を元に筆者作成

年金の繰下げ受給は、最大で84%の増額率となるため、75歳以降の年金額は同じ額になります。

では、60歳代から70歳代の実際の年金受給額平均を、各年齢ごとに確認していきましょう。

2. 年金受給額の平均を1歳刻みで確認

会社員や公務員の厚生年金を受給している人と、自営業やフリーランスで国民年金のみ加入している人に分類して、60歳代と70歳代の年金月額を確認します。

厚生労働省が2022年12月に発表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認していきましょう。

2.2 60歳代の実際の年金受給額

60歳代の平均年金月額は、下表の通りです。

厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に筆者作成

厚生年金に記載している金額は、基礎年金と厚生年金の合計額です。

基礎年金の月額は、平均して3万円台から5万円台となっており、生活資金としては明らかに不足しています。

では、70歳代の受給額の平均を見ていきましょう。

2.2 70歳代の実際の年金受給額

70歳代の平均年金月額は、下表の通りです。

厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に筆者作成

厚生年金は、14万円台から15万円台が平均の受給額となっています。

基礎年金は、5万円台が受給額の平均額となりました。

では、年金はいつ受け取ると損しないのか、受け取るタイミングを決めるうえで考え方の参考になる「損益分岐点」を紹介します。