7月7日は「七夕」。皆さんは七夕に何をお願いしますか?
筆者は、数年前から密かに応援している方のコンサートに当選して、今からワクワク気分がとまりません。
最初は、日程的に「行けないかもしれない…」と諦めていました。
「行ける」と分かり、すぐに応募して「当たりますように!」と祈っていたので、当選した時はとても嬉しかったです。
コンサートに行けると決まってからは、それが元気の源になっています。いろんな事を頑張るためのエネルギーにもなっています。
筆者の場合は”コンサート”でしたが、自分の人生を充実させたり、何か前向きな行動を起こすしたりするための原動力を得るために、「自分が楽しいと思えること(時間)」を大事にしている方は多いのではないでしょうか。
ただ、そこには少なからず「お金が必要」になるでしょう。
50歳代は教育費や住宅ローンの返済、60歳代は「少ない年金で楽しみを持つ余裕がない」という方も少なくありません。
今回は、貯蓄・負債額に関するデータより「50・60・70歳代」のお金事情をのぞいていきます。「自分が楽しいと思える時間」を大事にできる老後を過ごすために、今から私たちがやるべきことを一緒に考えていきましょう。
1.【貯蓄】50・60・70歳代「二人以上世帯」年代別
最初に50・60・70歳代の貯蓄額について、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」を参考に年代別の貯蓄額を確認していきます。
データを見る前に、「平均値」と「中央値」について補足しておきます。
「平均値」とは、一部の極端に大きな数値に引っ張られ実態より数値が大きくなりがちです。一方「中央値」は、数値を小さい順に並べちょうど真ん中にくる数値を指します。
「平均値」はあくまで参考程度にながめておきましょう。より実情に近いものを参考にするのであれば「中央値」に注目してください。
上記をふまえて、データを見ていきましょう。
1.1【貯蓄】50歳代
【50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額】
- 平均:1253万円
- 中央値:350万円
《内訳》
- 金融資産非保有:24.4%
- 100万円未満:9.3%
- 100万円~200万円未満:5.8%
- 200万円~300万円未満:4.2%
- 300万円~400万円未満:5.1%
- 400万円~500万円未満:3.2%
- 500万円~700万円未満:5.0%
- 700万円~1000万円未満:5.7%
- 1000万円~1500万円未満:8.8%
- 1500万円~2000万円未満:6.0%
- 2000万円~3000万円未満:7.0%
- 3000万円以上:10.8%
- 無回答:4.6%
1.2【貯蓄】60歳代
【60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額】
- 平均:1819万円
- 中央値:700万円
《内訳》
- 資産非保有:20.8%
- 100万円未満:6.1%
- 100万円~200万円未満:5.5%
- 200万円~300万円未満:3.3%
- 300万円~400万円未満:3.2%
- 400万円~500万円未満:3.4%
- 500万円~700万円未満:5.3%
- 700万円~1000万円未満:6.1%
- 1000万円~1500万円未満:8.6%
- 1500万円~2000万円未満:5.7%
- 2000万円~3000万円未満:8.8%
- 3000万円以上:20.3%
- 無回答:2.9%
1.3【貯蓄】70歳代
【70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額】
- 平均:1905万円
- 中央値:800万円
《内訳》
- 資産非保有:18.7%
- 100万円未満:5.9%
- 100万円~200万円未満:4.1%
- 200万円~300万円未満:2.8%
- 300万円~400万円未満:4.0%
- 400万円~500万円未満:2.2%
- 500万円~700万円未満:7.5%
- 700万円~1000万円未満:6.5%
- 1000万円~1500万円未満:10.3%
- 1500万円~2000万円未満:7.1%
- 2000万円~3000万円未満:10.0%
- 3000万円以上:18.3%
- 無回答:2.7%
年齢を重ねるとともに、平均値・中央値の数値は上がっています。ただ、1点注意したいのは、中央値はいずれの世帯においても平均値の半分以下の水準です。
また、中央値での貯蓄額はいずれの世代でも1000万円を下回っています。仮に住宅ローンの返済等がある場合、十分な貯蓄額とは言いづらいですね。
次の項では、各世代の負債額を見ていきましょう。
2.【負債】50・60・70歳代「二人以上世帯」年代別
ここでは、金融広報中央委員会の同データをもとに負債について見ていきます。以下は、「借入金残高」について世代ごとに並べたものです。カッコ内の割合は「借入金がある」と回答した世帯の全世帯に占める割合です。
2.1【負債】借入金残高
- 50歳代(25.7%):平均1150万円、中央値900万円
- 60歳代(16.3%):平均895万円、中央値500万円
- 70歳代(10.1%):平均979万円、中央値400万円
50歳代では、約4世帯に1世帯が「借り入れ有り」と回答。70歳代になるとその割合は10世帯に1世帯とぐっと減ります。
60歳代の負債額の中央値は400~500万円ですが、先ほど見た世代別の貯蓄額は1000万円を下回っていましたよね。貯蓄額に対して負債額が大きいように感じます。では具体的にこの負債の中身は何なのでしょう。
金融広報中央委員会の同データをもとに、上記で借入金額の回答があった世帯において、住宅ローンの残高がいくら占めているのかを確認していきます。
2.2【負債】住宅ローン残高
- 50歳代:平均995万円、中央値800万円
- 60歳代:平均766万円、中央値225万円
- 70歳代:平均463万円、中央値100万円
50歳代においては、負債額900万円のうち住宅ローンの残高は800万円を占めており、借入額のほとんどがローン返済にまわっています。
ただし、60歳代になると負債額500万円のうち、住宅ローンの残高は225万円と、借り入れ額全体の45%。70代の場合は、借り入れ額に占める住宅ローン残高の割合は約25%程度です。
借り入れ額に占める住宅ローンの割合が少ない場合、他に思い浮かぶものというと「教育ローン」や「自営に伴う資金の借り入れ」または「生活するための借り入れ」など。
各家庭、借り入れする事情は様々ですが、年齢を重ねたときに借り入れが多い状態は避けておきたいものですよね。
将来、借り入れ金額の返済で生活が大変という状況にならないためにも今のうちから潤沢な老後資金を準備しておく必要があるでしょう。
3.「平均値」に惑わされない、自分のための老後資金の準備を
今回は50歳代・60歳代・70歳代のお金事情について詳しく見てきました。世代によって多少のバラツキはありますが、各世代において平均値と中央値では大きな開きがありましたね。
一般的に世間に出回る情報では、「平均値」を元に情報が発信されている事が非常に多いです。
その結果、「今はお金ないけど年齢を重ねれば自分も結構貯蓄できているだろう」と安心して将来の準備を真剣に考えずに後悔したという方も意外と多いものです。
平均値とは、必ずしも自分もその数値に当てはまるものではありません。将来、お金に困らないためにも、「自分が老後資金として必要な金額はいくらなのか?」を一度計算してみましょう。
そして、必要とする老後資金を貯めるには「どういう方法で準備をすればいいか」自分なりに考えてみてください。難しい場合はFPやIFAの力を借りて考えてみましょう。
日々、仕事に追われていると「何十年先の事なんて今考えられない」と老後資金の事は後回しになってしまいがちですが、時間が過ぎるのはあっという間です。
定年退職して過ごす30年40年という長い年月を「自分が楽しいと思える時間」を大切にしながら過ごしていくためにも、いまこのタイミングから将来に向けて準備を始めてみてはいかがでしょうか。


