厚生労働省が2023年6月30日「国民年金保険料の納付率」を発表しました。

2023年4月の最終的な納付率は78.6%で、11年連続で前年度を上回っています。

国民年金を納めることで、老後に受け取る年金額にも影響しますが、年収の高い世帯は、年金はいくら受け取れるのでしょうか。

今回は、年収1500万円の「パワーカップル」が受け取る年金額がいくらになるのか、解説します。

1. 老齢年金の計算式とは

年金は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2種類に分かれます。

それぞれの計算方法について解説していきましょう。

1.1 老齢基礎年金

老齢基礎年金は、20歳から加入する国民年金の納付期間が120ヶ月以上ある場合に、65歳から支給されます。

加入期間は原則60歳までとなり、老齢基礎年金を満額受け取るためには、国民年金保険料を40年間支払わないといけません。

老齢基礎年金の満額は、2023年度より6万6250円(67 歳以下の方)となっています。

1.2 老齢厚生年金

老齢厚生年金は、厚生年金の加入期間がある場合に上乗せして65歳から受給できる年金です。

老齢基礎年金と違って、受給額は報酬比例部分で決まるので、同じ加入期間でも年金額が異なります。

報酬比例部分は、以下の方法で計算します。

・2003年3月以前の加入期間

出所:日本年金機構「報酬比例部分」

・2003年4月以降の加入期間

出所:日本年金機構「報酬比例部分」


上記の報酬比例部分に加えて、経過的加算と加給年金額を計算した分が厚生年金となります。

今回は、報酬比例部分のみ対象となるパワーカップルをケースにして、年金額をシミュレーションしましょう。